疑問の人
この記事では、シンガポールに住むインド系の人たちの結婚式の様子についてご紹介します。
目次
インド系シンガポール人の結婚式 南インド式のスタイル
一口にインド系シンガポール人と言っても、そのご先祖様が北インドの人なのか南インドの人なのかによって、見た目も文化も言葉も違います。
シンガポールに住むインド人たちの多くは南インドからの移住者が多く、私が参列させてもらったインド系の結婚式も南インドスタイルでした。
インド系シンガポール人の結婚式の会場は公民館
結婚式は町の公民館のようなところで行われ、会場には丸テーブルと椅子が間隔せまめに並べられていて、ホテルでの披露宴よりはちょっと窮屈な感じはありました。
会場の前方には控えめなステージが作られていて、ヒンズー教の神様の絵が飾られていたりジャスミンなどで飾られたやぐらのようなものが組まれていたりして、その真ん中には新郎新婦が座る椅子が置いてありました。
インド式は伝統的な儀式もそこでやっちゃう
新郎は朝から付き人たちと先に会場入りしていて、新婦が来るのを待っています。
新婦の家には新郎側の親族がお迎えに行き、会場について準備が整うと新婦は実のお父さんにエスコートされて会場に入ってきます。
インド系シンガポール人の結婚式 なんだかガヤガヤした中での儀式
そこからは会場の前方のステージで、ヒンズー教の司祭がきて結婚の儀式が行われます。
招待客たちにはもうその段階で料理が配られ始めたりするので、食べ始める人がいたり手を洗いに行く人がいたりと、なんだかざわついた中で儀式が進められます。
最後には新郎新婦が焚かれた火のまわりを歩いて愛の誓いを固めるのですが、
その頃にはもうみんなその様子を見ることもなくワイワイガヤガヤ普通にお食事会みたいな雰囲気で楽しくお振る舞いを食べています。
インド系シンガポール人の結婚式 インド式の料理
インド式の結婚式で出される料理は、もちろんインド料理です。
各テーブルには、インド料理にはお決まりのバナナの葉っぱが並べられていて、式が始まるとお給仕してくれる方々が回ってきてくれて、そのバナナの葉っぱの上に盛り付けてくれます。
内容は、
- ごはん(白いご飯か、スパイスと一緒に炊いたイエローライスか選べる)
- つけ合わせ(だいたいが野菜のスパイス炒めとか野菜の煮物、ヨーグルトサラダなど2〜3種類)
- メインとなるカレー(宗教的儀式で食べるカレーはベジタリアンカレーが多いです)
- パパダム(レンズ豆のクラッカー)
といった感じです。カレーは辛いものもありますが、どちらかと言うとそのスパイスの強烈な香りの方が大分勝っていて「HOT」と言うよりは「SPICY」な料理が多いです。
インド系の人たちは食事は手で食べるので、結婚式の場でも基本的には手で食べ、食べ終わったら洗面所に手を洗いに行きます。
なので儀式の途中でも人が立ったり座ったり中座したりと落ち着かないまま進んで行きます。
インド系シンガポール人の結婚式 最後はボリウッドさながらの音楽と踊り
さて、結婚式の儀式が終わって完全に「しばしご歓談を」の時間になると、おもむろにボリウッド(インド映画のことをボリウッドと呼びます)さながらのインドPOPが流れ始めます。
そしてそれに合わせて踊り始める人がいたりもします。インドPOP特有の女性の甲高い歌声と軽快なリズムの太鼓で結婚する二人をお祝いします。
インド式の結婚式では、花嫁がお色直しをすることもあります。
最初の儀式の時とは違うサリーを来て今度は新郎にエスコートされて再入場します。
インド系シンガポール人の結婚式 招待客の装い
インド式の結婚式では招待客のほとんどがインド人と言うこともあって、女性は民族衣装のサリー、男性はシャツとスラックスもしくはクルタと呼ばれる男性用の民族衣装を着て出席する人がほとんどです。
中国式の結婚式ではみんな「普段着の中の普段着、THE普段着」で参加しますが、インド式は招待客もきちんと正装して出るのが礼儀のようです。
しかしながら何をかくそうこの私、シンガポールに来て初めてお呼ばれしたのがこのインド式の結婚式で、まったく様子がわからなかったので、とりあえず華やかなドレスとその上から薄いショール、というベッタベタの日本の披露宴の招待客みたいなナリでインド式の結婚式に出てしまって大失敗。
一人で完全に浮いて、穴があったら入りたい気分だったのを今でもよく覚えています。
のりこ
もしインド系シンガポール人の結婚式に招待されたら、できればインドの伝統衣装を買って着て行くことをおすすめします。
インド系シンガポール人の結婚式 ご祝儀の相場は?
インド系シンガポール人の結婚式なら、立て続けに招待されたとしても大丈夫です。
上述の通り、伝統儀式から食事を振舞っての披露パーティーが同じ会場で行われ、出される料理もごく普通のインド料理なのでそれほどコストもかかっていないようでした。
包むご祝儀の相場は50ドル程度と言われていますが、実際にはもっと少なく、20〜30ドルという声も聞きました。
金額の目安としては、『自分が食べた食事代くらいは払って帰る』という感覚のようです。
のりこ
インド系シンガポール人の結婚式 まとめ
日本人にとってはあまり馴染みのないインド文化。
彼らの結婚式もまた、日本のそれとはまったく違う方法がとられています。なのでもしインド系シンガポール人の結婚式に招待されたら、これはラッキー、異文化を存分に味わうチャンスです。
また、インド系と一口に言っても、新郎新婦のどちらかが『北インド』出身の民族だったりすると結婚式のやり方もガラリと変わるんです。
インド系シンガポール人の結婚式に臨む際はぜひ、リトルインディアで民族衣装を買ってインドの衣装に身を包んで参列してみてくださいね。(これ本当におすすめ。インド人も喜んでくれますよ)
シンガポールの結婚式事情シリーズ!他の民族版はこちら↓↓



コメントを残す