シンガポールの年金CPFを引き出す②【CPFサービスセンターでの手続き】

前回の記事では、シンガポールの年金制度CPFについての情報と、CPF残高の引き出し手続きに必要な書類等についてご紹介しました。

今回はそれらの書類を持って『CPFサービスセンター』に行って実際に手続きをしてきた時の様子と、その後日本の銀行口座に送金が完了するまでについてご紹介したいと思います。

のりこ

今回、私の場合は事前にCPFの担当者とメールで必要な書類等の確認を行い、日本でできる限りの準備物を揃えた上で手続きはすべてシンガポールに出向いて行いました。

現地に行けない人は郵送でのやりとりでもできるとのことですが、その際は輸送中の書類の紛失などを防ぐために、すべて【書留郵便】で送る必要があるそうです。

CPF引き出し手続きに必要な書類

あたらめてCPFの残高引き出しに必要な書類をおさらいすると、以下の通りです。

  • 申請用紙(CPFのホームページからダウンロード)
  • 永住権取得から現在までの新旧すべてのパスポート(永住権スタンプのあるページのコピー)
  • 英文の婚姻証明書(結婚により名前が変わった人のみ)
  • シンガポールのIDカード返却を証明する手紙(シンガポール移民局でもらう)
  • シンガポール永住権の棄権を認める手紙(  〃  )

これらの書類が揃ったら、シンガポール国内に5箇所にあるCPFサービスセンターの中から1箇所を選んでそこに持っていきます。

参考 シンガポール国内のCPFセンターCPF Service Centers

私の場合は、以前住んでいたエリアがTampinesというところだったことから、馴染みが深く場所がすぐにわかったので【CPF Service Center Tampines】に行ってきました。

CPFサービスセンターの様子

私が行ったTampines(“タンピネス”と書いて“テンパニーズ”と発音します)というところは、チャンギ空港やイーストコーストからもほど近い閑静な住宅街。

明るくてきれいに整備された街並みの中心にはMRTの駅があって、その周辺には大きなショッピングモールもたくさんありとても賑わっています。

そのすぐ近くに【CPF Tampines Building】というビルがありました。

CPFサービスセンターの中へ

中に入るとすぐに整理券を発行するマシーンが置いてあり、日本の銀行のように来館の目的に合わせて番号を押すと整理番号が記載されているチケットが発行されるシステムでした。

私の場合は【CPF残高の引き出し】だったのですが、整理券マシーンにはそのカテゴリーはなく、少し困っていると、ポロシャツを着たやけに明るく爽やかな青年がものすごい早口でサポートしてくれて、無事整理券を取って中に入ることができました。

CPFサービスセンターの中の様子

中に入ると、その来館目的ごとにブースが分かれていて、各カウンターの上には現在の呼び出し番号が表示されていました。

私の番号までは5人待ちくらいでしたが、様子を見ていると一人一人の窓口での相談や手続きにけっこうな時間がかかるようで、なかなか呼ばれない。

結局1時間ほど待って、一緒に行った1年生の息子が待ちくたびれて寝ちゃった頃、やっとピンポ〜ンという音とともに電光掲示板に私の番号が表示されました。

CPFサービスセンター窓口での作業

やっと呼ばれて向かった先は、ちょっとした個室になっている部屋でした。

のりこ

ほかの窓口はただのパーテーションだけだったのでちょっとびっくりしましたが、VIPっぽくて嬉しくなりました(VIPじゃないけど)。

その個室で待っていてくれたのはとても礼儀正しくにこやかな中国系シンガポール人青年。

彼はとても丁寧に私が持って行った書類を確認してくれました。

幸い持参した書類に特段の不備はなく、淡々と手続きは進んだのですが、その中で口頭でもいくつか質問をされました。

CPFサービスセンター窓口で聞かれた口頭での質問

  • シンガポールでの勤務先名と勤務期間
  • 永住権取得時のおおよその月給
  • シンガポールでの連絡先(身内か友人、シンガポール国内で連絡がつく人)


1と2に関してはすべて覚えていたのできちんと答えましたが、3については少し困ってしまいました。

永住権を取ったときはシンガポール人の婚約者がいたので彼が保証人的な感じになっていましたが、永住権を手放すことにした今となっては何かあった時に連絡できる人の番号なんて、あるわけがないのです。

それでも『本当に万が一のための連絡先なので、ぶっちゃけ誰でもいい』ということだったので、急遽シンガポール人の友人に確認を取ってOKをもらい、その番号を伝えてきました。

CPFサービスセンター窓口で指摘された唯一の無効書類

先ほど「持参した書類に特段の不備はなく」と書いたのですが、1つだけ無効になってしまったものがありました。それが、日本の銀行で記入してもらった銀行口座証明。

CPF残高を電信送金するために私の日本の銀行口座が有効であることとの証明と電信送金用のSWIFTコードを記載してもらったのですが、

書類を作ってもらったのが日本の地方銀行だったためか、英文の書類に動揺隠しきれない様子で、対応してくれた銀行員のお兄さんもやけに不慣れな感じでした。

結局1時間くらいかかって書いてもらい

地方銀行のお兄さん

これで大丈夫だと思うのですが・・

と恐る恐る渡された書類だったのですが。

CPFサービスセンターの窓口のお兄さんに間違いを指摘され(銀行員氏名と支店名が逆に書かれていた)、

『電信送金の過程で何か不備不具合が起きてもシンガポールCPFは一切責任を追いません』

という書類に署名させられてなんとか乗り切りました。。

アンディ

おいおい日本の地方銀行。。間違った書類を渡すんじゃないよ。。

CPFの引き出し手続きーその年金の送り先は?

すべての手続きが終わり、最後に私の【CPF残高明細】をもらってやっとCPFサービスセンターを後にしました。

のりこ

なんとなくこれで大好きなシンガポールとの繋がりが切れてしまうような気がして、なんだかとても寂しくなりました。

さて、このような手続きを踏んで引き出したシンガポールの年金CPFですが、実はその送金先は2種類あり、自分で選べます。

1. シンガポールに銀行口座がある場合

シンガポールに銀行口座を持っている場合はとても簡単です。

銀行名と口座番号を登録するだけで、CPFがGIRO(シンガポールの国内電信送金システム)で送金されるため、2〜3日以内に手数料なしで受け取れます。

2. 日本の銀行に送金する場合

今回私が選んだ受け取り方法はこちらでした。

ただし、日本の地方銀行は海外送金などに免疫がなさすぎてちょっと心配になってしまいますので、大手の都市銀行に口座を持つべきだったというのが私の個人的な反省点です。

日本の銀行への送金は、5〜7週間ほどのプロセス期間を経て、規定の手数料を引かれて入金されます。

CPFの引き出し手続きー指定銀行での受取り手続き

ここからは私の経験談ですので、おそらく送金先の銀行によって対応は様々だと思うので参考までに読んでください。

CPFの送金先に指定した私の地方銀行から電話がきたのは、CPFサービスセンターでの手続きが完了してから6週間後のことでした。

ここでもまた海外からの送金に全然慣れていない感じの銀行員のお兄さんは、

【シンガポールからの送金に関して、何か知っているか】

まるでワケのわからない金が送られて来たかのような口ぶりで私に心当たりを確認してくるのです

なので電話口で丁寧に事情を説明しましたが、そのお兄さんは

【それを証明できる書類はありますか?詳しく話を聞かせてほしいので来行できますか?】

と何やら訝しげ。

のりこ

ここでもやはり、あー大手の都市銀行にしておけばよかった。。と思ってしまいました。なんでこうも閉鎖的なの?日本の地方銀行。

とにかくそのお兄さんとアポを取って、その地方銀行に赴きました。そこで

CPFとは何か、このお金の出どころはどこなのか、なぜ日本に送金されたのか

をすべて話して来ました。

お兄さんは「こういうケースは初めてなので・・」と言いながら一生懸命メモを取って聞いてくれました。

証明できる書類と言われたので、CPFサービスセンターでもらった残高明細を出して、日本の銀行での受け取り手続きが完了しました。

CPFの引き出し手続きーやっと受取り完了!

そしてそこからまた数日後、やっと私の銀行口座にCPFの残高が日本円で入金が完了しました。

これで本当に、シンガポールCPFの引き出し手続きのすべてが終わりました。

なんとなく、いやかなり、寂しくなりました。

でもこれまで私の年金を大切にとっていてくれてありがとう、シンガポール。

今でも大好きだし、第二の故郷だと思っています。

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9 COMMENTS

コッシー

初めてまして。
シンガポール人と国際結婚しています。現在はシドニーにいますが、シンガポールに20年住んでいました。
近い将来オーストラリアのPRを取得して、子供が巣立ったら、シンガポールのPRを破棄しようかと考えてます。
CPFのことを検索していてこちらのブログにたどり着きました。

CPFの中でもOrdinary accountとmedisave account、special accountと3種類に分かれていると思いますが、これら全額一括おろせたのですか?
また、日本への送金で手続き料は何パーセントでしたか?

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noriko

コッシーさん初めまして!!

コメントありがとうございます!シドニー在住なんですね!羨ましいです♪
さて、シンガポールのCPFの件ですが、はい、Ordinary、Medi、Special3種類すべてのアカウントから一括で引出しが可能です。

日本への送金手数料ですが、かなり取られるかなとビクビクしていたのですが、実際はシンガポール側での手数料は100ドルにも満たない程度でした。(送金額がもっと大きいと変わるのかもしれませんが、私の場合は総額の1%にもならないくらいでした)

少しでもコッシーさんのお役に立てれば幸いです!!

のりこ

返信する
コッシー

早速のご連絡ありがとうございます!
うわ!全額!かなり惹かれます。。。子供がシンガポール国籍と日本国籍の二重国籍で、男の子は徴兵があるのでとりあえず終わるまではPRは持っておこうかなと。

日本に全額送金でなくても、シンガポールの銀行に移動すればいつでもおろせるようになりますね。

年金を払っていない私なので、ちょっと老後の不安が解消されました(笑)

ところで、もしかしたら同い年かもです!

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noriko

コッシーさん!同い年かもなんですね♪なんか嬉しいです!

そうですよね、男の子の場合は徴兵がありますもんね〜。でも二重国籍なんてかっこいい♡

ただ、CPFの手続きがすべて終わった後でちょっとだけ思ったのは、PRが失効してもCPFアカウントは生き続けるので、もう少しそのまま置いておいてもよかったかな?ということ。
CPFは日本の銀行に置いておくよりよほど利子が高いようなので、シンガポールに預けておいた方がお得だったかも…?なんてすべて終わってから欲が出てきてしまいました笑

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こっしー

CPFのアカウントは生き続けるんですか!
なるほど。。。

確かに至急必要じゃなければ、そのままCPFとして置いておく方が、元気なうちはいいかもしれませんね。
日本の銀行に預けても、利子全く期待できないですよね。

コロナの影響で、自分も第二の人生の事を考え始め、将来は日本で生活する事もありかなって色々と考えさせられてます。
(シンガポールは暑いからもう戻る気はないです笑)

情報ありがとうございます!とても助かりました。またいつかお伺いする事もあるかもしれませんので、よろしくお願いします。

ノリコさん、どうぞご自愛ください。

noriko

コッシーさんお返事ありがとうございます!
ですです、もし急ぎでなければそのまま預けておくのもアリだと思います!しかもご主人がシンガポール人とのことでしたので、万が一のことがあってもシンガポールでの手続き等は問題なさそうですし。
私の場合は母の終活をみていて、シンガポールにCPFを残されてもうちの家族はどうすることもできず困ってしまいそうだなと思ったので引出しを決心しました(^^)
またいつでもお声掛けいただけると嬉しいです♪

トシ

norikoさん、はじめまして。トシと申します。
PRの棄権、CPFの手続きの体験談を読みました。詳しい内容でとても参考になります。ありがとうございます。私は、シンガポール在住が9年になります。コロナの影響で家族と離れ離れになってしまい、そろそろ私自身も日本へ引き揚げようかと心折れ気味です…
CPFを日本の銀行に送金することで私が気になっているのは、そのお金に対して日本の所得税などの税金が発生することはあるのかということと、税務署などへの手続きが必要かどうかということです。
もし、この辺りについてご存知でしたら教えて頂けないでしょうか? 日本の銀行や税務署はとにかく扱いづらく、海外とのお金のやり取りは非常に不便だと感じています。

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noriko

トシさん初めまして!コメントありがとうございます。
シンガポールもコロナの影響で大変な状況のようですね。

さて、CPFを日本に送金した場合の税金についてですが、受け取り後に日本で確定申告が必要です。管轄の税務署に問い合わせるのが一番良いと思いますよ。

おっしゃる通り、日本側は銀行も税務署もとにかく海外がらみのことに疎くて、全てに時間がかかって大変でしたよ〜。

ちなみにですが、実はCPFを全て引き出したことを少し後悔しています。
日本に帰国して10年も経ってしまったので、正直なところ「このままCPFを放置していていつの間にか抹消されてしまったりしたらもったいないな」という考えもあって引き出し手続きをしてきたのですが、

シンガポール政府はそんなずさんな管理はもちろんしていなくて、放置していた約10年間もしっかり利子をつけて守ってくれていました。
こちらから引出し手続きをしなければいつまででもそのままアカウントは安全に維持できるので、引き出すのはもっと後、老後でもよかったのかなと思っています。

トシさんもご帰国を検討されているとのことですが、もし緊急でまとまったお金が必要!という状況でなければ、CPFを慌てて引き出さずに保管しておくというのも選択肢に残した方が良いかと思います。

少しでもご参考になれば幸いです!

のりこ

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トシ

noriko さん、ご丁寧な返信を頂き、ありがとうございます!
やはり確定申告が必要なんですね。
日本は税金がとにかく高いので、ついついそれを避けられる方法はないかなんて考えてしまいますが、ここは素直に申告ですね!

利子についてと、慌てて引き出す必要はないとのアドバイスもありがとうございます。
確かに老後の備えとして、置いておけば今後も安全に利子で増えていくというのは魅力的ですね。
あとはボケてCPFの存在を忘れてしまう前に手続きすること! ですかね。

とても参考になりました。
ありがとうございます!
シンガポールはだいぶ社会が回りはじめた印象ですが、まだまだリモートワーク推奨で、観光業関連に至ってはとても大きなダメージを受けています。
早く海外からたくさんの観光客が来てくれるような活気のある都市に戻って欲しいものです。
日本は感染者が毎日増えているようですので、どうぞご自愛下さい。

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