シンガポールの寒すぎるエアコン事情【冷房がいつもキンキンな理由】

赤道直下に位置し、年中無休で常夏のシンガポール。

雨季と乾季の微々たるちがいはあれど、だいたい年間を通して平均気温は毎日27〜28度前後。晴れている日は朝の9時から30度超えなんてこともざらです。

そんな暑さの中を毎日通勤・通学しなければならないわけですから、猛暑に備えて許される限りの薄着で涼しく出かけたいところです。

ところがそんなノリで出かけてしまうと、一歩オフィスやショッピングモールに足を踏み入れたその瞬間に後悔することになります。

その理由は、異常なほどキンッキンに効いている冷房。

シンガポールの基本設定温度は22度と言われていますが、オフィスなどエアコン温度を個別に調整できる場所では、そのエアコンが持ち合わせている機能の極限の低さになっていることがほとんどなので、17度くらいと思って間違いないでしょう。

アンディ

屋外は炎天下。室内は極寒。その気温差ハンパねぇ。。

屋外との気温差10度以上というのは、『夏のエアコン設定温度28度』に慣れている日本人の体は、その温度差についていくだけでも大変です。

シンガポールの寒暖差ー外は猛暑、中は極寒

シンガポールを訪れた経験のある日本人が必ず口々にいうのは、

日本人

外はクソ暑いのに、中は鬼寒い。。

ということ。「中は鬼寒い」と言ってもそこは常夏シンガポール、実はそこまで寒くなるワケではないのでは?と甘くみている人もいます。

そんな方のために、シンガポールで7年間暮らし、この鬼寒さを肌で体験してきた私が、実際にどれくらいの寒さと戦ってきたのかを具体的にご紹介したいと思います。

①オフィスの中では秋冬ファッションのシンガポール

勝手にランキング付けするならば、シンガポールの寒い場所ランキング第1位はオフィス

私が働いていたのはオフィスビルの35階。エアコンはセントラル空調だったため個別に温度設定などは不可能でしたが、確実に雪国並みの寒さでした。

通勤は普通に半袖でOKなのですが、オフィスに着いてからの私の装いは、裏起毛かつ中綿の入ったジャンパーにフリース素材のモコモコソックス着用で、さらにその日のエアコンの稼働状況によっては追加でストールのほっかむりと膝掛けをプラスしていました。

②映画を観おわる頃には指先の感覚がないことも

シンガポールの寒い場所ランキング第2位は映画館

寒さに強いシンガポール人でさえちょっとした羽織ものを持っていくくらい寒いのが映画館なのですが、日本のように膝掛けを貸してくれるなんて気の利いたサービスはないですし、映画が始まってしまったらどんなに寒くてもそこから逃げようがないのが辛いところ。

うっかり上着やストールなどの寒さ対策を忘れてしまうと、映画が終わる頃にはそのあまりの寒さにもう指先の感覚がなくなって鼻水がちょっとでるくらい冷え切ってしまいます。

③雨が降るとそこは北国、ダメ押しのタクシー

冒頭でさらっと言いましたがシンガポールには雨季と乾季があります。

雨季に入る11月ころから毎日どんよりと曇って雨が降り続きます。どんなに赤道直下の常夏の島でも、日差しが出ずに雨が降りつづくと、長袖でも寒いくらいの気温になることもあります。

そこに来てのタクシーの中は、もはや理解不能なレベルの寒さです。

ただでさえ雨が降っていると捕まりにくくなるシンガポールのタクシー。

ようやく捕まえて乗車できたと思ったら、雨で濡れた体を刺すかのようなエアコンキンキンの刑。

シンガポールの寒い場所ランキング第3位はタクシーです。

 

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シンガポールのエアコンが寒すぎるほど効いているワケ

南国シンガポールにいながらにして極寒を味わえる場所3つをご紹介しましたが、ではなぜシンガポールではここまで寒すぎるほどにエアコンをキンキンにするのでしょうか。

そこには意外にも、現代のシンガポールの発展と密接な関わりがあったのです。

①エアコンの効き具合=貧乏脱却の証

国家として独立する前のシンガポールは、まるでスラム街のようなただの熱帯雨林の島だったと言われています。

今となっては先進国の中でもトップに名を連ねるようになりましたが、そう遠くない昔、シンガポールでエアコンがついている家というのは『裕福な証』だったと言われています。

しかもその「キンキン度合い」が「豊かさ度合い」を表していたようで、見栄はりな気質を持つ中国人商人たちは、おもてなしの意味も込めてどんどんキンキンにしてきたようです。

Escaping into A.C. was a way of escaping your past as a poor country.(Chua Beng Huat, a sociology professor at the National University of Singapore)

訳:エアコンを導入したことで、シンガポールは貧しい国という過去から脱却することができた(Chura Beng Huat、国立シンガポール大学社会学教授)

②エアコンなしにシンガポールの発展はなかった

シンガポールの発展とエアコンの普及は、実はめちゃめちゃ密接に関わっていると言われています。

シンガポール建国の父、リー・クワン・ユー元首相が2010年のインタビューで『シンガポールの近代化を成功させた秘訣』について聞かれたときに、2つの答えを返しています。

1つ目は、

『多様な民族グループが互いに認め合い、受け入れ合うこと。』

そして2つ目が、

『エアコン。』 ( ゚∀゚)

なのです。

彼は『エアコンはシンガポールの歴史の中で重大な発明の一つ。エアコンのおかげでこの熱帯の国でも発展することが可能になり、文明化の性質が根底から変わった』と言っているのです。

アンディ

それまでのシンガポールは、そのあまりの暑さがゆえにまともに仕事ができず生産性がまったく上がらなかったのだとか。

エアコンのおかげで、【涼しい部屋で、クールな頭で】仕事ができるようになったことが、ひいてはシンガポールの発展に大きく貢献することになったのです。

実際にこのリー・クワン・ユー元首相が、初代シンガポール首相に就任した時に一番最初にしたことが、公務員の全オフィスへのエアコン設置だったのだそうです。

そしてこの建国の父もエアコンが大好きで、

「起きてる間は22度、寝てるときは19度がベスト」

と言っていたそうです。

現在シンガポール中のいたるところで基本設定温度が22度にされているのも、このリー・クワン・ユー元首相の好みが反映されているという説もあります。

アンディ

寝るとき19度って、寒がりな日本人には羽布団くらい必要なレベルですよ、、

③もしシンガポールにエアコンがなかったら?

Lim Swee Say, Singapore’s environment minister, told air-conditioning executives last year: ”Air-conditioning plays a crucial role in our economy. Without it, many of our rank-and-file workers would probably be sitting under coconut trees to escape from the heat and humidity, instead of working in high-tech factories.”-THE BUSINESS WORLD; Singapore Cools Off, And All Must Pitch In

訳:エアコンはシンガポール経済の中で非常に重要な役割を担っています。もしエアコンがなかったら、シンガポールの労働者の多くは、ハイテク工場で働くかわりにヤシの木の下で暑さと湿気をしのいでいたことでしょう。-Lim Swee Say、シンガポール環境大臣)THE BUSINESS WORLDより

こんな感じで、シンガポールの環境大臣までもがエアコンのおかげでシンガポールは今の姿になった、と言っています。

もしシンガポールにエアコンがなかったら、現在の超高層ビルが建ち並ぶ、あのシンガポールは存在していなかったかもしれないのです。

極端に寒がるのは実は日本人だけ

ここまでシンガポールの異常なほどキンキンに寒い冷房についてあれこれ調べてきましたが、事実としてシンガポールのエアコンの温度はかなり低く設定されていることがわかりました。

しかし実はこの問題、シンガポールのエアコンだけが原因ではなく、それを感じる日本人の、自分たちの体温が低すぎるために余計に寒く感じている、という問題もあるのです。

日本人の平均体温は、欧米人などと比べておよそ1度低い

と言われていて、体温が1度違うだけでも気温の感じ方は大幅に変わるのだそうです。

アンディ

確かに日本でもたまに見かけるよね?寒い日なのに半袖短パンの外国人。

あれは鍛えた筋肉を見せつけたい気持ちも多少ありそうですが、実はそれだけではなく彼らは本当に寒くないらしいのです。

それどころか、なんだったらちょっと暑いくらい!らしいのです。

実際に私がシンガポールの極寒オフィスにいた時も、冷静に周りをみてみると寒がっているのは日本人ばかりで、他の人たちは皆ふつうに寒がる様子もなく仕事をしていました。

シンガポールのエアコンがキンキンな理由:まとめ

今回の記事では、シンガポールの殺人的なエアコンの寒さとその背景についてご紹介しました。

ただの家電と思われがちなエアコンですが、実はシンガポールの発展にめちゃめちゃ貢献していたとは、本当に驚きですよね。

そしてシンガポールのエアコンの寒さがきついのは事実ですが、実は日本人以外はそこまで騒ぐほど寒く感じていません。

体温の低い日本人の皆さんは、シンガポールに行く際にはぜひ薄手のものでもいいのでパーカーやストールを持っていくようにしてください。そしてホテルの部屋も冬並みですので、パジャマを持っていく方は長袖でも良いと思います。

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のりこ

キャミソールから長袖まですべて揃っているのにコンパクト!私はホテルでは長袖派です。

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