「日本は世界の中でも特別な先進国で、注目を浴びている経済大国だ」なんてことをいまだに思っている人はいないですか?
もう、全然ちがいます。
高品質で有名だったMADE IN JAPANのものたちも、あっさり他の国に抜かれました。もはやSONYだからTOSHIBAだからという理由で買う人は皆無に近いかもしれません。
そして世界の中での日本人というポジションも、そのいつまでたっても国際化に不慣れな感じから、外国人からなめられてしまうことがあるのです。
目次
国際社会でなめられる日本人の特徴
私が海外で働いている間、本当に多くの日本人にお会いしてきました。
もちろん世界各地を忙しく飛び回り素晴らしいリーダーシップを発揮している日本人もたくさんいました。
その一方で、どう考えても相手になめられているような感じの、なんとも情けない日本人たちの姿もたくさん見てきました。
彼らは私に反面教師という形で、客観的に「なめられる人」の特徴というものを考えさせてくれました。
おかしくもないところでヘラヘラ笑う
これは以前、「自信を持って話すコツ」についての記事の中でも紹介しましたが、とにかく自信がない人のジェスチャーとして、なぜかヘラヘラと笑ってしまいます。
記事はこちら:自信を持って話すコツ
たとえば英語で何かを質問されると、まず先入観として「英語はわからない」と思いこんでいるので、焦ってしまい、とりあえず笑います。
実は私もその昔、外国人のお客様に何を言われているのかわからなくて困った時に、つい笑ってしまったことがあるのです。それはほぼ無意識に出ていたのだと思います。
そのお客様は、私にホテルの部屋についての苦情を言っていたらしいのです、自分がいかに不快な思いをしたかを説明している時に、私がヘラっと一瞬笑ったので、
「What is so funny about this? (この話の何がそんなに面白いんだ)」と余計に怒らせてしまいました。
「OK OK!」「Yes yes yes」などとにかく安請け合いする
これはよく日本人サラリーマンに使われる傾向があります。
相手がいろんなことを丁寧に説明してくれているのに、英語力が追いつかずもう完全にキャパオーバーになった日本人、これ以上口頭で言われても全然覚えられないと判断すると、
大きな声で『オーケーオーケー!!』とか『イエスイエスイエスイエスイエス』と受け入れてしまうのです。
本当は意味わかっていません。
しかも言っている本人的には、「オーケーわかった、そのことについてはまた改めて話そう」という意味で言っているのでなおさらタチが悪い。
相手にはそれは一切伝わっていません。
聞き返せない
何を言われているのかよくわからないとき、あなたはどうしていますか?
私なら「聞き取れませんでしたので、もう一度お願いします」と聞き返します。
それでもわからない時は、
「理解できないです、どういう意味ですか?」と聞き直します。
何度でもわかるまで行けます。
なぜなら、わからないのは私の耳や頭が悪いからではなく、わかるように伝えていない相手にも原因があるから。
それから、相手が話していることを知ろうという意欲があるからです。
日本人の多くは、聞き返せません。
1回目に「え?」と言うと、相手は同じことを大きめの声で言います。
2回目に「?」と言う顔をしていると、相手はさらに大きい声で言います。
英語を話す人たちの中には、「聞き返されたら大きな声で言えばわかってもらえる」と思っている人がとても多いのです。
だからこっちはだんだん怒鳴られているような気分になるのです。
さすがに3回目は聞けない。
これでもわからなかったら、きっと軽蔑される。
クレームは帰国してから
そして面と向かって文句を言えない日本人はまたなめられます。
ホテルで働いていたときにスタッフの間で常識になっていた典型的な日本人客の傾向に、
クレームは日本に帰ってから、秘書を通して言ってくる
というものがありました。
チェックアウトの時には普通にニコニコしているんです。
文句の一つも言わず、『こんなに不快な思いをしたんだから安くしろ!』などとゲスなことは決して言わず、ごく普通〜に帰っていく。
そして数日後にその会社の秘書さんから、ホテルの営業部門にどぎついクレームが入るのです。
それを言われた担当部門は、「え??あのときあんなに感じよかったのに?」とその日本人客にちょっと違った恐怖すら感じるのです。
そしてそう言う日本人の性質がわかってくると、どうせ日本人は面とむかって文句言えないから、と嘲笑されてしまうのです。
日本人がなめられる行動をとる原因
では、そもそもどうしてそんな行動を取ってしまうのでしょう。
日本国内で、日本語を使って仕事をしている限りはとても威厳があってバリバリ仕事ができる人が、一歩海外に出るとまるで違う人のようなふるまい。その原因を探ってみました。
自信のなさからくる焦り
言わずもがな、自信がないからです。
語学に自信がない。日本ではけっこう評価されているのに、英語ができないがためにそれをわかってもらえないかもしれない不安。
日本ではけっこう英語できる風で通っているんだけど、実際海外に出てみたら全然通用しないことに気づいた。
でもバカだと思われたくないからごまかす。
目をじっとみられるとビビる
海外では、アイコンタクトは必ずしなければいけないマナーの一つ。
日本人は苦手な人が多いですよね。
のりこ
きれいなガラスみたいな瞳で容赦なく見つめてくる外国人と、あたふた目を泳がせる日本人。
どうしてもオロオロ目を合わせられない日本人の方は、「自信のない人」や「余裕のない人」の空気感が漂ってしまいます。
勝ちか負けかと言われたら「負け」のオーラです。
そもそも欧米人に対する劣等感と苦手意識
これって、実は日本人の中でものすごく大きいんじゃないかと思っています。
もはや無意識レベルで染みついている、「最初から負けている感」。
優秀な日本人もたくさんいます。
技術も言語も、とにかく世界に追いつくために頑張ってきた人たちも。
だけどなぜかいつも上からな感じの欧米人に、アレルギー的な苦手意識を持ってしまう人も多いはずです。
きっと調べればいろんな歴史的背景とか、社会的に受けてきた影響とか出てくるのでしょうが、少なくとも、私にはけっこう強烈にありました。なんだったら今でも白人に対してはちょっとした羨ましさと言うか、謎の敗北感は感じています。
結局そういった謎の劣等感や敗北感が、日本人から自信を奪ってしまう要素にもなっているのだと思います。
国際社会からなめられない日本人になるための解決策
ここまで、海外でなめられてしまう日本人の行動と、その原因について考えてきました。では、日本人が世界で堂々とスマートに物事をこなすためにはどうしたらよいのでしょう。
もっと勉強しろ
まずはこの一言に尽きます。英語ができなくてなめられているならば、もっと死ぬ気で英語を勉強したらいいと思います。時間が取れないだ今さらやっても頭に入らないだ、そんなのは言い訳です。
自分の子どもに幼い頃から英会話など習わせてペラペラになって欲しいなどと願うより、自分が今からペラペラになってみせる方が効果絶大に決まっています。
もっと国外に出ろ
そして日本人はもっと日本から出て世界を見るべきです。いつも日本にいて、日本人とだけ接する毎日。
海外に出て、日本人ってどんな風に見られているのか、実際に海外で日本人がどんな振る舞いをしているのか、客観的に見なければいけません。
そして欧米人に対する謎の劣等感や敗北感は、思い切って欧米人の友達を作ってみればよいのです。欧米人アレルギーの特効薬は、慣れることです。
余裕を装え
自信を持って話すコツでもご紹介したのですが、本当は自信がなかったとしても、「自信のある人のマネ」をすればよいのです。
海外でなめられない日本人になるための方法も同じです。
欧米人があなたに対して謎の余裕をかましてくるならば、その態度をマネするのです。英語がそこまで達者じゃなくても、姿勢や声の大きさ、声のトーン、顔の表情、ボディランゲージなどマネするところはたくさんあります。
マネしてみてわかることは、余裕ある側の人は無意味にヘラヘラ笑ったりしないんですよね。しっかり相手の目を見ているのです。
身だしなみと姿勢に気を使え
日本人のサラリーマンに対してとても気になることが、彼らの身だしなみです。
もちろんこぎれいにしている若者もたくさんいますし、おしゃれなオヤジもたくさんいます。
ただ中には、シャツにアイロンがかかっていなかったり、えりや袖が汚れていたり、ネクタイが曲がっていたり。
そもそもスーツがすんごい安っぽくて、「スーツ」ではなく「背広」と言う呼び方がしっくりくるものを着ていたりする人もとても多いです。
成功している人や自信のある人に、身なりが乱れている人はいないものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
国際社会の中で日本人がどう見られているか、ちょっと気になりませんか?
もちろん海外で活躍している日本人がすべて『なめられている』わけではありません。
ただし、やはり語学の自信のなさなどからどうしてもオドオドした態度になってしまったり、見た目からして清潔感やスマートさに欠けている人が多くいるのも事実なんです。
これから社会はどんどん国際化が進みます。私たち日本人もできるだけ世界で堂々と振る舞えるよう、時には客観的に見つめ直してみるのも良いかもしれませんね。
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