【海外の美容院事情】シンガポールのヘアサロン体験記

海外に住んでいる日本人にとって、ヘアサロン問題は意外と深刻。日本にいるときは2〜3ヶ月に1度くらいは行って、染めたり切ったり、ちょっとしたリラックスタイムだった美容院。

ところが海外に出ると、どうしても行くのを躊躇してしまいます。その理由は、

  • 現地の少ない情報の中からヘアサロン選びをするところから始まり、
  • 予約を取るのも、髪をどうして欲しいのか説明するのも外国語でしないといけない上に、
  • スタイリストさんの技術も未知のところに飛び込むことになる。

という感じで、一歩まちがうと自分の頭が取り返しのつかない面白カットになりかねないからです。

こだわる日本人には不向きな海外のヘアサロン

同じ日本人でも、その髪質や髪へのこだわりは人それぞれ。

特定のヘアサロンは持たずに1000円カットでささっと切って、他のことに時間を有効活用した方が良いと考える人もいれば、自分の髪質をちゃんとわかってくれて、可愛く見えるようにアドバイスまでしてくれちゃうカリスマ性を求める人もいます。

後者タイプの人には海外のヘアサロンはなかなか厳しいものがあるかもしれません。

設備や道具、国家資格を持つスタイリストさんなど、どの切り口から見ても日本のヘアサロンは高水準と言われているので、その水準を求めてしまうと、海外のヘアサロンでは非常にがっかりしてしまうことが多いです。

【実体験】シンガポールのヘアサロン事情

シンガポールで働いていた7年間、私はまさにヘアサロンジプシーのごとく様々なヘアサロンを試しては、盛大に後悔する日々を繰り返していました。

① 海外の日本人美容師さんが上手とは限らない

シンガポールにはたくさんの日本人美容師さんがいて、私がシンガポールに引っ越して初めて行ったのも、日本人スタイリストさんのいるヘアサロンでした。さすがの安心感でしたし、シャンプー台など設備も雰囲気も日本と同じで安心できました。

ただし、日本人だからといってスタイリストさん全員がカットが上手かというと、そんなことはありません。

インド料理店のインド人がみんな料理が上手かといえばそうでないのと一緒で、日本人同士なので細部までリクエストが伝えられることはメリットではありますが、それを叶えてくれる力量があるかどうかは、その人の技術とトレーニング次第。

私の場合は残念ながら、納得いく髪型にはならないまま、高額の料金を払って帰ってきました。

② 基本的に高額なのにクオリティ低め

日本人のいるヘアサロンで失敗に終わった私は、次にショッピングモールに入っているローカルのヘアサロンに行ってみました。

そこではカットだけをお願いしたのですが、シンガポーリアンのスタイリストさんがおもむろに手にとったのはハサミではなく、クシにカミソリの刃みたいなのがくっついている道具。

髪をブロッキングすることもなくむんずと掴んで、なかなかの力でそのカミソリ内蔵のクシを髪に当て、髪の毛をちぎるようにして切っていく。

そして『終わりました〜🎵』とごきげんに帰されたのですが、近くのトイレに入って鏡を見たら、まるでひと昔前のウルフカットの子どものように、襟足に長い毛束があちこちから出ている。切り忘れだ。

すぐにヘアサロンに戻ってやり直しをしてくれと頼むと、舌打ちせんばかりに露骨に嫌な顔をされて、ケープもなしに残りのウルフカット風な襟足を雑に切られて終わりました。

そのカミソリ内蔵のクシの切れ味もあまり良くなかったせいか、その後私の髪は傷みまくりで大変でした。

そんな苦い経験をした現地のヘアサロン。それで激安ならば『ま、そんなもんか』と寛大な心で許せるのですが、そんなクオリティで200ドル(1万7000円くらい)とバカ高いので、なおさら怒りと絶望感に手が震えます。

③ 世界的に有名なヘアサロンは指名料がモノを言う

そんな失敗を重ねた末、私は『世界に名の通じる超有名サロンなら大丈夫なのでは?』と考えるようになり、シンガポールに数件あったそれの一つに意を決して入ってみました。

目が痛くなるほどすべてが真っ白な店内に、まるで高級レストランのようなメニュー表。お店に入るやいなや、5段階くらいにクラス分けされたスタイリストの名前とその指名料のリストを見せられました。

 

その中からどれにするか決めろというのです。顔もみたことないヤツをどうやって指名するんだ、と思いますが、そこにはちゃんと、経験年数と肩書きまで書いてありました。

スタイリスト一覧の中でも最上級の、「ディレクター」クラスになると、指名料だけで何万円もする人もいるようでした。私はちょうど真ん中くらいのスタイリストさんを指名しました。

そんな中級クラスのスタイリストさんでも、2万円近い基本料金にプラスして8000円くらいの指名料を払ったと記憶しています。

そんな高額を払った有名ヘアサロンですが、その中級クラスのスタイリストさんが手がけてくれた私の頭は、まさか約3万もかけたとは誰にも気づかれないくらいごく普通な、可もなく不可もなくと言った感じに落ち着きました。

④ 快適さは求めてはいけない

そして日本のヘアサロンではごく普通のことでも、海外ではそこまでの気遣いをしてもらえないことがたくさんあります。

シャンプーは座ったまま

シンガポールのシャンプーは、座ったまま頭に直接シャンプー水をかけながら、こぼれないように少しずつ泡だてていくスタイル。頭を洗い終わったら、頭を後ろに傾けてお湯をかけてもらって流します。

日本のようにシャンプーに時間をかけてしっかり洗うという感覚はありません。

切った髪の毛は顔や首にめちゃめちゃくっついたまま

海外では、髪を切ってもらった後は顔も首筋も、時には背中までそれはもう細かい毛がいっぱいくっついたままでチクチクです。

おそらくですが、日本のヘアサロンでは切った毛が残っているとお客さんが不快な思いをすることがわかっているので、なるべく毛の破片がつかないように切ってくれますし、ついたとしても柔らかいブラシなどで丁寧に落としてくれます。

外国人から見た日本のヘアサロン

ここまでは、シンガポールでまともなヘアサロン探しに苦労した経験を、日本の美容院と比較してご紹介してきました。

一方で、日本人にとっては当たり前のヘアサロンでの様々なサービスは、実は外国人にとっては『色々過剰』と感じることがあるそうなのです。

① 総合的に、いろいろやりすぎ

シャンプーはしっかりと2回、ゴシゴシやる時間も長い。海外では頭を洗うこと自体が2日に1回だったりする人も多いので、日本のヘアサロンのように一度に2回もシャンプーされるのは、確実に『洗いすぎ』感があるのだそうです。

またシャンプーのときに顔に乗せられる布やホットタオル、マッサージなど、『髪を切る』という本来の目的以外のことがごちゃごちゃ面倒くさいという意見も。

② 話しかけられすぎ

外国人からすると、日本のスタイリストさんはあまりにも質問が多く、普通にカットして欲しいだけなのに、どこをどんな風に、どれくらい切るのか、横は?後ろは?といちいち細々と聞かれることにうんざりしてしまうのだそうです。

確かに海外のヘアサロンでは、こちらはもっときちんと説明したいと思っているのに、『I know, I know』(わかってるわかってる)みたいな感じで会話の途中でスタイリストが話を遮ることも普通にありました。彼らは人からの指図を好まないのかもしれません。(こちとらお客さんだけどね)

③ 時間かかりすぎ

そしてこれは日本人の私でも納得してしまうのですが、一度行ったら2〜3時間はかかってしまうのが日本のヘアサロン。長すぎなのです。それは、

じっくりどんなスタイルにするのか話し合い、切って、染めて、シャンプー2回、ホットタオルを当てて、そのあとマッサージ。

この一連の動作の中には、本来ヘアサロンでするべき【髪を切る】という行為以外のものが多すぎるのです。

まとめ

以前別の記事でもご紹介したように、日本では「普通」に行われているサービスが、実は外国人にとっては「過剰」と思われてしまうこともしばしば。(関連記事:過剰になりすぎた日本人の『接客マナー』と『サービス精神』の結果

でもヘアサロンに関しては、少なくともシンガポールについては、繊細な日本人の事細かなリクエストに対応できるスタイリストさんには結局出会えませんでしたし、いてくれたら本当に助かるのになぁ、と思っていました。

高額を払って失敗することに嫌気がさした私は結局、年に数回の一時帰国で日本に帰るのを待って、日本のヘアサロンで切ってもらうようになりました。

細かいこだわりの多い日本人。過剰と言われるくらいのサービスを受けて、納得いくスタイルを手に入れることが、日本人にとっては至福の時だったりするのです。

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