こんにちは、のりこです。
【スキンシップ】と聞くと、ついカップルがイチャついているようなイメージを持ってしまう人が多いのではないでしょうか。それって、スキンシップを勘違いしている日本人にとても多い考え方。
そもそもスキンシップとは、
だそうです。
『互いの身体や肌の一部を』なんて表現がまたイヤラシさを増幅させているような気がしますが、そんなベタベタした行為だけでなく、握手やハグといった、欧米人なら日常的に行われていることも総称してそう呼ばれています。
ちなみに『スキンシップ』は和製英語。英語では【Physical contact】 が一般的に使われています。
目次
【日本人には抵抗ある⁈】他人とのスキンシップ
多くの日本人は、初々しいカップルでもない限り「他人に触れたい」と思うこと自体ありません。むしろ満員電車で触りたくもない汗ばんだオヤジのシャツに密着しなければならなかったりすると、他人に触ることに嫌悪感すら感じます。
その一方で、スキンシップは【最高のコミュニケーション方法】だとか【子育ての基本】だとか、スキンシップが人間関係で重要な役割を果たし、絆を深めるのにもかなり効果的であることもわかってきています。
海外では当たり前!スキンシップは大切なコミュニケーションの一つ
海外では、カップルだけに限らず親子や友達の間でも、会ったらすぐにハグしたりチューしたり肩を組んだりと、日本人ならお辞儀や会釈をするくらいの感覚で、スキンシップが取られています。
日本人はそういったスキンシップを取らずに育ってきたので、相手がハグしてこようとするとびっくりしてちょっとたじろいでしまいます。
挨拶時のスキンシップ
欧米人のみならず、アジア人でも挨拶の時にスキンシップを交える国はたくさんあります。むしろ相手に触れることなく言葉のみで挨拶を交わすのは、日本人くらいなものかもしれません。
これから国際化が進む中で、スキンシップに不慣れな私たち日本人も、不意の握手やハグに遭遇することがあるかもしれません。
そんな時に焦ったり、相手に失礼な態度をとったりしないように、スキンシップについての基本的な知識は持っておいたほうが良いでしょう。
① 握手
「握手」は外国人がほとんど毎日のようにしている挨拶の一つ。これは一番ベーシックなスキンシップで、する相手を選びませんので安心して誰とでもして大丈夫です。
もともとは、中世の騎士同士が利き手を差し出すことで「手に武器を持っていないこと」を見せ合い、仲間であることを証明するための挨拶が始まりと言われています。
握手の仕方
握手をするときは、相手の目をしっかりと見ながらがっしりと手を握ります。その間に一言二言、言葉を交わしたとしても、手は握り合ったままです。
男性同士の場合は先に手を出した方が会話の優位性をとると言われていますので、出遅れないように意識して自分から手を差し出すことが大事。
また手と手を握り合うことで親密度が上がり、ビジネス上でも仲間意識が生まれやすいと言われています。
握手をする際の注意点
実は握手の中にも、やってはならないタブーがあります。
- ペコペコ頭を下げながら握手
- 握手が終わった手をすぐに拭く
- 握手をしながら指で手のひらを撫でる
主に以上3点が相手に失礼とされる握手の仕方です。握手をする時には必ずアイコンタクトがセットになっているので、握手をしながらお辞儀をするのは過剰にへりくだっている印象を与えます。
また「握手をしながらこっそり手のひらをこちょこちょしてくる」キモいおっさんがたまにいます。
これは『アナタに性的に興味があります』というセクシャルアピールだそうなので、くれぐれも優しくしてはいけません。立派なセクハラですのですぐに手を引っ込めましょう。
② ハグ

これはパグ
日本人にとって握手よりもハードルが高いのが、ハグですよね。
慎ましくあることが良いこととされてきた日本人は、夫婦やカップルでさえ人前で抱き合ったりすることは恥ずかしいことだという意識があります。
また「いつでも誰とでもハグしてそう」なイメージの外国人も、実はハグに関しては相手との間柄や関係の近さによってするかしないかを使い分けています。
いくら外国人とはいえ、初対面の人や会社関係の人とハグをすることはほとんどありません。彼らが出会い頭にハグをするのは、人間関係の近い人ー家族や友人、知人くらいなものです。
ハグの仕方
ハグというとどうしても『抱きしめ合う』ようなイメージを持ってしまいがちですが、外国人が挨拶で交わすハグは、本当に軽いものです。
がっしりと抱き合うというよりは、『Hi~ How are you?』などと言いながらお互いにちょこっと背中に手を当てるくらいのものです。
そして軽く背中に触れたらすぐにはなれます。時間にしたら正味2秒くらいなもので終わりです。
ハグをするときの注意点

これはバグ
そして普段ハグなんてしたことない日本人が海外に出てやってしまいがちなタブー事項があります。
- そう仲良くもないのにハグをしにいく
- 男性から女性にグイグイいく
- 背中をさすったり髪を撫でたりする
このように、親しい人との挨拶として交わしているハグなのに、『海外ではこれが許されるんだろう』と勘違いしてここぞとばかりに女性にベタベタしたがる輩もいます。
これは完全にNGです。
異性間のハグであれば、女性側からハグを求めてきて初めて、男性側がそれを受け入れるという形をとるのがマナーと言われています。
③ ハグ&ほっぺくっつけ
さらに親しい間柄になると、ハグをして顔を近づけた時に、お互いのほっぺをくっつけるという挨拶方法も出てきます。ヨーロッパではこれを『チークキス』と呼んでいて、主にイタリアあたりで日常的交されているようです。
私が知っている限りでは、シンガポール、マレーシア、インドネシアなどでもよく使われていて、非常に仲のいい友達同士や家族、親戚と再会した時は必ず行われています。
これは外国人同士でもよほど仲良くないとやりませんので、日本人にはほとんど無縁のスキンシップ方法かもしれません。
番外編:文化の違い!同性間のスキンシップ
同じアジア人でも、韓国やインドなどに行くと街の中を同性同士が手を繋いだり肩を抱き合ったりして歩いている姿をよく目にします。中国や台湾などでも、女性同士が仲良く手を繋いで買い物をしている姿が普通に見られます。
私が以前住んでいたシンガポールにはリトルインディアと呼ばれるインド人街があるのですが、毎週日曜日になるとシンガポール中のインド人男性たちがここに集まり、男性同士で手を繋いだりひざ枕したりしておしゃべりを楽しんでいるのです。
日本人の感覚からするととても異様な光景なのですが、インド人男性にとっては、気のおけない男友達同士がスキンシップをとることはいたって普通のことなのだそう。
まとめ
元来「慎ましくあるのが美徳」であると教えられてきた日本人。夫婦やカップルでさえもスキンシップをとることが少ないと言われています。
文化的な背景があってのことなので、日本人同士も絶対スキンシップをとるべき!などとは思いませんが、これから国際社会に出るにあたっては、最低限のスキンシップのマナーやルールは知っておいたほうが良いと思います。
またスキンシップから得られる効果も年々たくさんの情報が発表されているのも事実。
ハグをすることでお互いにハッピーホルモンが分泌されてうつ病になりにくいとか、孤独を感じにくくなるとか、精神的に前向きになる要素が含まれているようです。
そんなにいいことがあるならば、私たち日本人もスキンシップに対する抵抗を少し緩めて、親しい人から触れ合うことを試してみるのも良いかもしれません。
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