クレーム対応の真髄【クレームを受ける側の心構えとは?】

これまでの人生で、星の数ほどの『クレーム』に対応してきました、のりこです。

日本とシンガポール、どちらの国でも職歴のほとんどが【接客業】だった私。

日本では小売店での接客販売、シンガポールではホテルで接客サービスと、どちらも毎日いろんなお客様と顔を合わせてコミュニケーションを取るのが仕事だったわけです。

もちろん『お客様との出会い』とか『ふれあい』とか、そういうのが好きでその仕事を続けてきたわけですが、とはいえやっぱり仕事ですもの、楽しいことばかりというわけにはいきません。

とりわけこの『接客業』でのツライところは、【クレーム対応】をしなければいけないというところ。

お客様と接する最前線にいる私たちは、

そんなにエラくもなければ給料だって高くないのに、クレームの受付窓口となってその負のエネルギーを全身で受けなければならない (´-ω-`)

という悪夢のような業務をこなしつつ、かつ事態を収拾しなければいけないのです。

のりこ

クレームを受けることに特別手当でもつけてくれたらいいのにといつも思っていました。クレームを『受け取って』『適切に処理する』って、わりと高度な能力だと思うんだけど

クレームの種類

一口に『クレーム』と言っても、その種類は様々です。

  • 本当にこちらのミスで迷惑をかけてしまった『正当なクレーム案件』
  • 本当は大したことないのに【いちゃもん】をつけて何かしらのリターンを求める『ゴネ得狙い』
  • 本当は自分に落ち度があるかもしれないけど、それはひた隠しにして人のせいにする『やつ当たりブギ』
  • 『鬱憤のはけ口探し隊』
  • 『ただの暇人』

などなど、その豊富なクレームパターンのバリエーションたるや、列挙し始めたらきりがないほどです。

幸いなことに私がこれまで出会ってきたお客様は『まともな理由』でクレームを言ってくる方がほとんどでしたが、世の中には『そうでない人たちもいる』というのも事実。

最近では重箱の隅をつつくようなことに過剰なクレームをつけてくる人には『モンスタークレーマー』という愛称がつきましたし、客という立場を利用して店員に嫌がらせをする悪質なクレームには『カスタマーハラスメント』という名前がつきました。

『モンクレ』や『カスハラ』

そんな新しいワードが出来てしまうくらい、今の日本には不適切で理不尽なクレームが溢れているのです。

とはいえ、モンクレやカスハラを趣味でやっている人は例外として、いずれのクレームにも共通して言えることは、

お客様が文句を言ってくるのは、ある意味ではそこでのサービスや商品に何かしらの『期待』をしていた

ということ。

そしてこちらが提供したもののクオリティが、その『期待』よりも下回っていれば不満になり、『期待』を裏切った場合はクレームになるというわけ

クレームを受ける人の心構え

以前の私は、クレームを受けることが大の苦手でした。誰だって怒られるのは楽しくないし、いい気持ちはしないもの。

しかもそれが仕事の上でのことならなおさら、客と従業員という関係性からこっちがキレるわけにもいかない。そんな一方的に弱い立ち位置に立たされて、サンドバッグみたいにボコボコになる。

そんなのフェアじゃないだろ〜 ( *`ω´)

と思っていました。

ちなみにクレームのつけ方も人によって様々で、

  • 淡々と状況だけを話してくれる人もいれば、
  • キレ気味に来て、自分がどれだけ迷惑を被ったかを延々と訴える人や、
  • 『お前はバカなのか』『こんなこともちゃんと出来ないのか』と個人を攻撃してくる人、
  • わざわざ本社まで電話して匿名で辛辣なことをいう人など、

いずれもそのやり方は違えど、『何かしら原因となるものがあるから文句を言ってきている』と言うことには変わりありません。

ところが私たちは、つい相手の『感情』にビビってしまい『原因の追究』まで頭が回らないのです。

そんな時には以下2点をしっかりと心に決めてお客様の対応をすると、クレーム対応も『イヤなこと』ではなくなりますのでぜひ実践してみてください。

① 自分が攻撃されているとは思わないこと

クレームを受けて処理するにあたって本当に大切なことは、『自分ゴトにしないこと』です。

上記にあげたように、お客様の中には会社や商品に対する不満を、一従業員に向かって感情的にぶちまける人がいるのです。

冷静に考えれば、客と従業員という関係であったとしても、見ず知らずの相手から『バカ』呼ばわりされる筋合いなんて1ミリもないことは頭では理解できるのですが、実際に目の前でオヤジがものすごい剣幕で怒鳴ったりすると、普通の人間なら誰でもひるむし、怖いし、傷つきます。

それをいちいち全部受け止めていたら、体も心もいくつあっても足りません。(°▽°)

あくまでも会社やサービス、商品についての文句であって、自分が責められているわけではない。

ということを何度も自分に言い聞かせてあげる。

大切な自分のガラスのハートは、自分が守ってあげるしかないのです。\( ˆoˆ )/

② 心は凪の状態で聞く

そして二つ目のポイントは、目の前のお客様が、どんなに激昂していようとも、どんな罵声を浴びせられようとも、その時の自分の心の状態は『凪』にしておくこと

これは①で述べた『自分ゴトにしないこと』ができるようになってくると、自然についてくる『無の境地』です。

相手の感情の高ぶりを真正面から受け止めることほどバカバカしい傷つき方はありません。

だって、そもそも相手は自分について怒っているわけじゃないんです。ムダでしょ、それを感情的に受けとめるのは。

心は凪の状態で、激昂する目の前のオヤジの言うことの中から、『こいつは一体何が言いたいんだ?』という本質だけを抜き取る作業をしていれば良いのです。

のりこ

コツは、相手がどんなに怒っていても、自分の魂だけは宇宙から地球を見下ろしているような感覚で、完全に俯瞰してその状況を見ていること。でも遠い目はしちゃダメです。『おいコラ聞いてんのか!』となりますので

具体的なクレーム対処法

では、クレームを受ける時の心構えが整ったら、あとはお客様のクレームを実際に聞いて処理するだけです。

① 自分は女優と思え

クレームを受けているとき、人はつい『挙動不審』になりがち。だってお客様とはいえなんだかすごい剣幕で文句をまくし立てられたら、誰だって怖いもの。

そんな時のメンタルは、

『ここは舞台、私は女優』(`・ω・´)

です。私がよく実践していたのは、お客様が明らかに物申したそうな空気でズンズン近づいてきたら、

  • 手にしていたものはすぐにどこかに置き、
  • やりかけの仕事があってもすぐに手放し、
  • アナタの言葉を全身全霊で受け止めますとも!

みたいな空気感で、ちょっとドラマチックに待ち受けること

心のうちはどうあれ、お客様には『話をちゃんと聞いてもらえる』というちょっとした安心感を与えられるのです。

② 感情を共有する

接客業の企業には必ず、従業員のための『接客マニュアル』というものが存在します。そしてどこでも共通して叩きこまれるのが、

『お客様の立場に立って考える』

という教えです。これは確かに大切なことで、これを無視するとお客様のクレームがよりヒートアップして二次クレームにもつながりかねません。

でもその前に、やっておくことがあります。

お客様が自分に向かって勢いよくクレームをつけ始めたとして、その時にすることは『ひたすら謝る』でも『言い訳をする』でもありません。

まずは、共感するということ。

お客様が怒っていたら、自分も

『えええっ!!!まさかそんなことが!!( *`ω´)』

と一緒に怒る。

お客様が呆れていたら、自分も

『いやもう、本当に信じられない!!( ゚д゚)』

と一緒に呆れ返る。

そしてそこから十分なお詫びと、『お客様の立場に立った』改善案を出せばOKです。

クレームを言ってくるお客様の深層心理は、『自分の言い分をちゃんと聞いて気持ちをわかって欲しい』というものがほとんどなのだとか。

③ 相手の主張を繰り返す

相手がクレームを言ってきたら、必ず復唱します。

そのクレームが妥当なものであれば、お客様には『この人には言っていることがちゃんと伝わっている』という安心感を持ってもらえますし、ただの『いちゃもん』や『暇人』のクレームの場合なら、それを丸ごと復唱してあげることで、

『あんたが言っているのはこんなにバカくさいことなんですヨ』(о´∀`о)

というのを教えてあげることができます。

④ 『責任者』『部門長』『トップ』は最大限に活用

クレームを受けていて、なんだか埒が明かなそうな場合にはすぐに『ただいま責任者をお呼びいたします』と上の人にふるのが賢明です。

窓口になった人にぶちまけるだけで収まらない、ちょっとしつこいタイプのお客様に限って『上の者』『責任者』『総支配人』『店長』『社長』などトップクラスの人が自分のために『お出まし』になるのが大好き

『自分は”特別扱い”をされるにふさわしい』と優越感を覚えるのです。

なのでそんなお客様が来られた際には、ぜひ上司の方々にどんどん『お出まし』いただいて、『スペシャルな客』感に酔いしれていただいたらそれで解決です。

悪質クレームにきっぱりとNO!と言えない日本人

接客マナーが過剰とも言える日本では、お客様からのクレームが発生すると無条件に

  • すべてを受け止め、
  • 謝罪し、
  • 言いなりになって収束させる

というスタイルがまだまだ残っています。

結局は、このような企業側の姿勢こそがモンクレやカスハラを生み出すそもそもの原因になっているワケで、本来ならば、理不尽・悪質なクレームに対しては毅然とした態度でNOと言ってしかるべきなのです。

最終的に会社が守ってくれるかどうかが肝

とは言え窓口で直接お客様の怒号を浴びせられる従業員にとっては、『これはNOと言っていいものなのだろうか?』とその判断に悩んでしまうというのがまだまだ現場の実情です。

それは会社と従業員との間で、『自分の判断できっぱりとお断りしても、会社がその判断をちゃんとサポートしてくれる』という信頼関係ができていなければ、いつまでたっても状況は変わらないのです。

まとめ

今回の記事では、日々多様化するお客様からのクレームと、それに応対する従業員の心構えや対処方法についてご紹介しました。

モンスター化するクレーマーがいるのも事実ですが、やはり自分がお客様の立場に立ってみると、クレームを出す側が一番求めていることって実は、

『わかってもらえる』

ということではないかと思うんです。

  • 期待はずれでがっかりした気持ちをわかってほしい
  • 不都合や不具合でとっても迷惑したことをわかってほしい
  • めちゃくちゃ怒っている、この気持ちをわかってほしい

本当なら、クレームを言う方だってイヤな気持ちになるし、本質的にはクレームをつけることで誰も得をしないこともわかっているはず。

それを理解した上で、個人的に傷つけてくるものは上手にかわし、その感情の向こう側にあるお客様の期待や欲求をわかってあげることが、クレーム対応の真髄ではないかと思うのです。

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