もしもタイムマシーンがあって、『過去の自分』に会って何かアドバイスができるとしたら、何歳の自分に会いに行きますか?
こんなこと、考えたことないですか?
私はけっこう考えちゃってます、ファンタジーのりこです。
もしもタイムスリップして昔の自分にアドバイスできるとしたら、私は迷わず、
シンガポールへの海外転職を決めた25歳の私のところに行って、物申します。
その理由は、
- 『海外で働く』という夢は叶えたものの、その先どんな仕事をして、どんなライフスタイルを送りたいのか、具体的に考えていなかった
- シンガポールで【採用される】ことばかりを気にして、勤務形態や残業代などのことを確認しなかった
- ろくに調べもせずに、日本で、日本人と働くような感覚で行ってしまった
これらのことが原因で、とっても辛い海外生活を送ることになってしまったからです。
そんな私の【海外転職での失敗】の経験をご紹介することで、今海外転職を考えている人が少しでも明るく楽しく海外生活をスタートできたらと思っています。
目次
1.『海外で働く』ことを目的にしてはいけない
今となっては『結果オーライ』な話ですが、実は私は『海外で働く』ことが一番の目標だったので、極論は海外で仕事さえ見つかれば、なんでもよかったんです。
その先どんなことをしてお金を稼いで、どんなところに住んでどんな生活をするのか、そこまで考えてませんでした。
① 『勤務地』は目的にはならない
私にとってシンガポールは、高校生の時に初めて海外研修で訪れて以来、『この国に住めるなら死んでもいい』ランキング第一位の、大好きな国になっていました。
『海外で働く』ことが目的になっている人がやりやすいのは、『何をするか』ではなく『どこで働くか』を先に考えてしまうこと。
私ももれなくその口だったので、
第一候補はシンガポール、次は香港、その次はまぁオーストラリアかな ( ^∀^)
くらいに考えていました。
でもそれって、『大学合格』だけが目的で勉強してきた受験生と同じで、合格した後何を学ぶのかがわかっていなければ、なんか結局『想像してたのと違う』みたいなことになりかねないですよね。
② 悩むべきは『何をするか』
25歳のときの私がもっと考えるべきだったのは、わざわざ海外に転職するのであれば『何をやって』お金を稼いで暮らしていくのか、ということ。
それを考えずに、日本でも全く経験のなかった『ホテル業界』に足を踏み入れて、とんでもない苦労をすることになったわけです。
もちろん初めての分野で、鬼のように苦労をして得られた経験は、今となっては『やってよかった』と振り返ることはできますが、
もし自分の娘が25歳であの苦労をするかも知れないという状況なら、もっと考えろと言います。
何もそんな『苦行』みたいなことしなくても、もっと他の得意分野で挑戦したらよくない?と。
2. 転職先の国をきちんと知れ
お恥ずかしながら、どこかめんどくさがりのきらいがある私は、シンガポールへの海外転職は目指していたものの、実際にシンガポールのことを深く調べたりはしていませんでした。
『何回か行ったことあるし』『多民族国家ってことは知ってるし』
くらいの軽いノリで、なんだったら『調べる必要性』すら感じていませんでした。
① 旅行で行くのと仕事をするのは大違い
『この国に住めるなら死んでもいい』くらいに熱い思いを寄せていたシンガポール。
高校生の時に泊まって以来ずっと憧れていたホテルに自分が就職できるなんて、ある意味ちょっと運命的なつながりのようなものも感じていましたが、
実際に働き始めると、そんな憧れは一瞬にして吹き飛ぶくらいハードな毎日が待っていました。
▽関連記事:シンガポールでの初めての職場はクソでした▽
旅行で来た時は、
気候もいいし、人も優しい、食べ物も美味しくて最高 (*^◯^*)
な国でしたが、働いてみたら
年中暑いし、人は冷たいし、美味しいものを食べるヒマもない (T ^ T)
というのが現実でした。
② 宗教、人種、風習すべてが違う
またシンガポールについてもよく調べていなかったので、多民族国家の中で外国人として働くことの壮絶な大変さも理解していませんでした。
のりこ
民族の数だけ宗教もあり、宗教の数だけ行事やタブーがある。
民族の数だけ習慣や特性、気質も違う。
そんなバラバラすぎる人間たちをまとめて『シンガポール人』と一つの国民にすること自体がちょっと乱暴なくらいなのですが、そんな彼らと渡り合うのがシンガポールで働く醍醐味でもあります。
それを知らずに飛び込んだ25歳の私に伝えたいのは、
もっとしっかり調べて、一つでも多くの情報を取って、心の準備をしてから行け!
ということ。
これだけ情報が溢れる中『丸腰』で臨んだシンガポール転職は、初日から戸惑いしかありませんでした。
▽関連記事:シンガポール人ってこんな人たち▽

3. 転職先の会社についてきちんと調べろ
実は私、シンガポールに到着後、出勤第一日目にして初めて
ホテル業界は週6日勤務である
ことを知ったんです。遅っ。
こればっかりは、働き始めてから『あー最初に確認しときゃよかったな』って心から後悔した点でした。
だって、本当にキツイんですよ、週6って。
しかも時間不規則な、超長時間労働で週6。アリエマセン
① 勤務形態、残業の有無を知らずに働くのはバカ
はい、その通り、バカでした。
当時の私はとにかくその憧れのホテルに採用して欲しすぎて、仕事内容や勤務時間、残業の有無も全く確認せずに、先方の提示する条件すべて丸呑みで働き始めました。
その結果がコレです。

ハゲ発見から3週間後。サプリや海藻の爆食いなど、毛生えに良いと言われるものは全てやりました。
休みは週1回、毎日仕事しない上司の分までストレスごと引き受け、深夜まで残業代ゼロで働いてみた結果、嫁入り前の若い娘がハゲを作ることに。
② 自分を安売りするな
海外転職を目指していた当時の私に一番伝えたいことは、コレなんですよね。
【自分を安売りする】とは?
- 自分のキャパを超えていても頼まれた仕事は断らない
- 他人に利用されていることに気づいても言い返さない
- 何か問題やミスが起きると『自分のせい』だと思ってしまう
- なんでも『OK』、なんでも『YES』
問題は、とにかく自分を過小評価してしまうことです。
- 私は新人だから…
- 私には経験がないから…
- 私は満足に英語が話せないから…
など、ついそんなことを考えては、NOと言えずに他人の仕事まで安請け合いしてしまうのです。
海外で働く上で、無駄なお人好しは『利用』はされど『感謝』も『評価』もされません。
日本の社会では『謙虚で勤勉、一生懸命頑張っている子』として評価されるような働き方も、海外に出ればただの『要領悪い子』なんです。
なので、25歳の私へ伝えたいことは、
勇気を振り絞って、できないことには『きっぱりNOと言え』!
です。自分が思っているほど、周りの人は『NO』と言われても気にしないものです。
大丈夫、その苦労はずっとは続かない
海外転職は、その転職先がどんな会社かによって、働き方も収入も大きく変わってきます。
私の場合は一番最初の勤務先がとにかくブラック過ぎてハゲまで作りましたが、
その後7年かけてシンガポールという国やその国民性、彼らの働き方なども理解していきながら、少しずつ楽しく要領良く働けるになっていきました。
だから今、海外転職を迷っている人や、海外に出てみて大変な思いをしている人には、私の経験から
大丈夫、その苦労はずっとは続かないし、今の苦労は未来の自分を強くしてくれる (`・ω・´)
(なんかかっこいい)
とお伝えしたいのです。
まとめ
もし本当に25歳の私に会いに行ってこんなことをアドバイスできたら、当時の私はきっと心強かっただろうな、と思いながら書いてみました。
とはいえ、こんな無知な状態で飛び込んだ私でも、数年頑張ればちゃんと友達ができるくらいまでシンガポールに馴染めたのも事実。
『若いうちの苦労は買ってでもせよ』とよく言いますが、たしかにそれも一理あって、あの苦労があったからこそ、私は大分強い女になれました。
『あの時こうしていたらハゲたりしなかった』という反省はたくさんあります。
こんな一海外転職経験者の【失敗談】が、これから海外に出る人たちに、少しでも参考にしてもらえたら嬉しいです。
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