シンガポールの水道水は飲める?【シンガポールの水事情】下水をリサイクルしてるって本当?

『東南アジアの水道水』というと、どんな印象をお持ちですか?

あの熱帯雨林気候の、ムッと立ち込めるような熱気と喧騒の街を流れる水道水。

絶対ヤバそう :(;゙゚’ω゚’):

ですよね。100歩譲ってシャワーはまだ許せるとしても、歯磨きや料理もちょっと抵抗あり。

ましてやそのまま飲料として飲んでしまった日には、下痢くらいで済んだらラッキーな方で何かやばい菌とかに感染しちゃいそうな雰囲気満載です。

ところが、東南アジアにありながら、シンガポールだけはちょっと状況が違うのです

シンガポールの水道水は、そのまま飲めます

私がシンガポールに住み始めたばかりの頃のこと。

同僚の男の子がキッチンの裏で休憩をしていて、おもむろにそのキッチンの洗い場の水道水(しかもシャワーヘッド)をコップにガーッと汲んでそのままゴッキュンゴッキュン飲んだのです。

え!!(◎_◎;)

お前今、水道水飲んだよな。普通に。

突然のことに驚き隠せなかったので、彼に

『水道水飲んで大丈夫なの?』

と聞いてみました。

すると彼は

『Can can !! (←「もちろん!」を意味するシングリッシュ)』

と言うのです。彼曰く、シンガポールの水はとっても安全だから、シンガポール人はみんな普通に水道水飲んでいるとのこと。

のりこ

その時彼は、満面の笑顔で私にもそのシャワーヘッドから水道水を汲んでくれて、『ほら、飲んでごらん♬』とコップを差し出してくれました。 大丈夫なのはわかってるけど、そこの水は嫌だったな、しかも常温じゃん

その後いろんな同僚に聞いてみてやっと信じることができたのですが、結論から言うと、

シンガポールの水道水は、飲めます!

そして私も一人暮らしをするようになってからは、彼らと同様に普通に水道水を飲んでいました。

シンガポールの水の特徴

 

そんなシンガポールの水道水ですが、飲んでいた経験者から言わせてもらいますと、

日本の水道水より圧倒的に美味しいヽ(´▽`)/

です。なんて言うのかな、臭みがないんです。

シンガポールの水道水の味

シンガポールの水道水にももちろん雑菌の繁殖を防ぐために塩素が使われているのですが、その臭いを残さないように『二酸化塩素』というものが使われているのだそうです。

なので塩素臭は一切しません。

でも調べたところ、塩素含有量については日本と同等、もしくはそれ以上と世界的にみると高めのようです。

シンガポールの水道水の安全性

シンガポールでは毎日厳しい水質検査が行われているとのことで、その水質はもちろんWHOの基準をクリアしている、世界の中でも比較的安全な水なのだそうです。

どちらかというと心配なのが、各家庭に届くまでの水道管や貯水タンクの衛生管理なんだとか。

なので現地のシンガポール人たちも、水道水は一度沸騰させてから飲む人も多いのだそうです。

シンガポールの水道水のユニークな点

シンガポールの水道水には、

国民全員の虫歯予防のためにフッ素が入っている

のだそうです。

国が国民の歯の健康のためにフッ素を入れるなんて、スゴい話。それくらい国家の『歯の健康』への意識が高いということですよね。

ただし、これはフッ素が直接的な原因かどうかはわかっていないようなのですが、このフッ素入りの水で髪を洗うとどうしても痛みやごわつきが出るのだとか。

のりこ

確かに、シンガポールにいたとき私の超猫っ毛がゴワゴワ硬くなっていたような気がします。 あとは洗濯物が乾いた後にちょっとベタつくのも気になったかな。

シンガポールの水問題

さて、そんなシンガポールの水道水ですが、こんな噂を聞いたことないですか?

シンガポールの水は、下水をろ過したものである

下水、、まさかそんな汚い水をまた飲料水に再利用して、飲んでいる?

そんな恐ろしいことがあるワケないでしょうと思うことうけあいですが、なんとこれ、

事実です。

そんなシンガポールの水についての実態について、掘り下げます。

シンガポールには水がない!

シンガポールはそもそも東京23区と同じくらいの大きさしかない、とても小さな国。しかも大規模な都市化が進んでいるので国土に保水能力がないのが現状。

シンガポールのあちらこちらに貯水池はあるのですが、それだけでは国の必要供給量は全く満たせないのだそうです。

シンガポールの水はどこから?

そんな水が全然足りていないシンガポールがどのようにして水を確保しているかと言うと、その水源は以下の4つ。

  • マレーシアから輸入
  • 貯水池を増やして雨水を確保、有効利用
  • 下水をリサイクル(NEWater)
  • 海水の淡水化

現在はシンガポールの供給量のほとんどをマレーシアから購入し、浄水処理をして使っています。

ピリつくシンガポール・マレーシア間の水問題

シンガポールとマレーシアはお隣同士の国なのに、けっこう仲が悪いことでも有名。

そしてその仲の悪さの原因とも言えるのがこの水問題なんです。

1963年にシンガポールが独立すると、送水に関して二国間の取り決めが必要になり、1961年と62年に『Johor River Water Agreement 』という合意が締結されました。
 
シンガポールは、その取り決めの有効期限(2061年)までは、マレーシアから現行の値段で水を買うことが保障されていますが、合意が効力を失った後、マレーシアは 100倍に及ぶ水の値上げを断行する意向だと言うのです。

(引用元:『レポート・シンガポールの水問題』https://washimo-web.jp/Report/Mag-Water.htm)

簡単に言うと、シンガポールとマレーシアの間では大昔に水の購入に関して合意がされたのですが、その価格が安すぎる!とマレーシア側がご立腹なワケなのです。

現在マレーシアからやいのやいの言われているシンガポールですが、シンガポール側としては

『いやいや、2061年まではこの値段って決まってますから』

の一点張り。

でも内心では2061年にマレーシアとの合意が切れたらマズイことになるのがわかっているので、シンガポールは今2061年までに水の自給率を100%にできるように水源確保に躍起になっていると言うワケなのです。

飛躍的に進歩したシンガポールの浄水技術

そんなワケで、2061年までに小うるさい隣国マレーシアから水を購入しなくてもすむ方法を開発し続けているシンガポール。

その浄水技術は世界的にも高度な技術と認められるほどになりました。

下水を再生!NEWater(ニューウォーター)

これが『シンガポールの水は下水をろ過したものである』と言われる所以です。

ニューウォーター(NEWater )と呼ばれる水の再利用は、家庭排水を下水処理場で処理した後、さらに濾過・殺菌など3段階の浄化処理を施し、飲用可能な水準まで高度処理して再利用するものです。
 
ニューウォーターとして処理された水は、再び貯水池に戻され、上水源に加えて利用されていると共に、ペットボトル入りが頒布され、首相や閣僚らがニューウォーターを直接口にする様子をテレビや新聞紙上で流すなど、下水処理水と言うイメージを払拭する努力がなされています。

(引用元:『レポート・シンガポールの水問題』https://washimo-web.jp/Report/Mag-Water.htm)

下水をいくら綺麗にしたってやっぱり気持ち悪い… と思ってしまうのは当然のことで、実際には今でもこのNEWater単体では飲料水として浸透していないのだそうですが、

この処理技術は世界的にもかなり高度なもので、なんだったらその辺の国の水道水なんかよりよっぽど純度の高いきれいな水に仕上げることできるのだそうです。

のりこ

NEWaterはそのあまりの純度の高さから、ミネラルなども全部除去されてしまっているので、そもそも飲料にはむいてないようです。

 海水淡水化

ひと昔前までは、『海水を飲めるようにする』なんてのは夢のまた夢、しかも産業化するにはコストがかかりすぎると言われてきました。

でもシンガポールは2008年にはマリーナベイサンズを作ることでシンガポール湾を封鎖して、『シンガポール湾全体の淡水化』の事業を立ち上げたのだそうです。

そこから次々と海水淡水化プラントを増設し、今やものすごいスピードで海水の淡水化処理を進めているのです。

これら二つの

『飲めなかった水を飲めるようにする』技術開発

によって、シンガポールは2060年までに国内の水需要の85%を満たすことを目標にしているのだそうです。

シンガポールの水事情まとめ

シンガポールに住んでいた7年間、ずっと普通に飲んでいた水道水。

実は私、その頃は自分が飲んでいる水がそんなところから来ているなんて全然知らなかったのです。

ただやっぱりシンガポールでシンガポール人と一緒に生活する中で、

  • マレーシアとシンガポールは仲が悪いらしい、とか
  • もう水を売ってやらないぞとか脅されてるらしい

みたいな雰囲気はひしひしと伝わっていました。

どこの国も、隣国とは色々揉めてしまうようですね。

それにしても現在マリーナベイサンズがある場所も『シンガポール湾の水を国民に供給できるようにする事業の一環』として埋め立てたと聞くと、なんだか今現在普通にシンガポールにあるもの一つ一つに、実は様々な意味や事情が隠されているようで、とても興味深い。

シンガポールに行くと、このNEWaterなどの水処理プラントの見学などもできるようなので、次回行ったら見に行ってこようと思います。

 

▽こちらの記事も読まれています▽

【シンガポールの卵事情】シンガポールの卵でTKGは食べられる?|進化し続けるシンガポールの卵事情と絶対食べたい名物卵料理 シンガポールの【洗濯物の干し方】について徹底的に解説します|窓から突き出ている?シンガポールの物干し事情

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です