【ハラル】ってなあに?多民族国家シンガポールの多彩な食べ物事情

シンガポールといえば、超一流品からどローカルな超B級グルメまで、美味しい物が盛りだくさんの『食の楽園』ですよね。

シンガポールに住んでいた7年間は、ほぼ毎日外食で、安くて美味しいローカルフード三昧の日々を送っていました、のりこです。

シンガポールに住んでみるとジワジワとわかってくることがあるのですが、それは、

シンガポールで一般的に食べられているおかずには『チキン料理』が多いということ。

もちろんフードコートのように、それぞれが好きなものを頼んで食べられるところでは、豚肉や牛肉を使ったお店もありますが、例えば

  • 『社員食堂』や
  • いろんな人が参列する『結婚式の披露宴』、
  • お客様をおもてなしする時の『パーティメニュー』など、

シンガポールに住む様々な民族が一同に集まる場所では、出される料理のほとんどが鶏肉なんです。

なぜなら、鶏肉というのは

中国系、マレー系、インド系、すべての民族が共通して食べられる肉だから

です。他にもマトン(羊)もOKですが、やはり値段的にもポピュラーなのがチキンなのです。

のりこ

シンガポールの代表的料理にはポークリブを煮込んだ『肉骨茶(バクテー)』などもありますが、これは中国人が持ち込んだ食文化。主に中国系シンガポール人と観光客だけが食べています。最近では豚肉を食べない民族でも食べられるように、チキンを使った肉骨茶”チクテー”なるものもあるそうです

シンガポールの『お肉』に関するタブー

多民族国家シンガポールでは、それぞれの民族がそれぞれの宗教や文化を守りつつ、お互いに認め合って共存しています。

ことお肉に関しては、それぞれの宗教上の理由から食べることを禁止されているものがあるのですが、それも理解しあった上で、互いに気遣いながら生活しています。

それぞれの民族が食べてはいけない『お肉』

中国人

シンガポールに住む中国人たちは食べ物に関してタブーが少ないのが特徴的。むしろ『なんでも食べる』ってイメージの方が強いかも。(カエルとかね)でも、敬虔な仏教徒の中には牛肉を食べないという人もいます。

マレー系ムスリム

マレー系シンガポール人にはイスラム教徒(ムスリム)が多く、コーランの教えに従って豚肉や豚エキスなどを使ったものは食べられません。また、他のお肉に関しても、イスラムの教えで許された方法で処理されたものしか口にできないんです。

インド人

インド系シンガポール人たちは、ヒンズー教では神聖な動物とされる『牛肉』を食べることはできません。彼らが主に食べているお肉は『チキン』と『マトン』が主流ですが、本来はベジタリアンでいることが良しとされています

このように、それぞれの民族が食事に関するタブーを持っているので、シンガポールで現地の人と食事をする時にはちょっとだけ気をつけないといけません。

のりこ

シンガポールではスーパーマーケットで豚肉も売っているのですが、スーパーのレジ係がマレー系の女性だった時は、彼女は豚肉のパックを触るときにビニール袋を何重にも手に被せて持ち上げて、レジを通していました。

実際に私がシンガポールに住んでいた時には、親しい友人の中にはムスリムもいたので、やはり一緒にランチに出る時には、彼らが食べてもOKな料理があるかどうかを考える必要がありました。

中でも一番気をつけなければならないのが、

そのお店が『ハラル』の認証を受けたものを提供しているかどうか

です。

『ハラル』ってなんだ?

世界各地の『ハラルマーク』。レストランやスーパーで売っている食料品などについています

ではその『ハラル』って、一体なんなのでしょうか?

『ハラル』とは、アラビア語で『合法』とか『許されている』という意味の言葉。

要するにこの『ハラル』認証を受けたものは、【イスラム教の教えに則り許されているもの】である、というお墨付きをもらったことになり、ムスリムたちは安心してその食材や料理を食べることができるというわけ。

反対に鶏肉や牛肉など許されているはずの肉であっても、イスラムの教えに沿った方法で処理されていなければ『ハラル』として認められずムスリムたちはそれを口にすることができないのです。

『ハラル』と『ハラム』

ちなみにイスラムの教えの中には、『ハラル』の他に『ハラム』という言葉もあります。

ハラール(アラビア語: حلال‎)は、イスラム法で許された項目をいう。端的にはイスラム法上で食べることが許されている食材や料理を指す。日本語に訳すと、「やってもやらなくてもかまわないもの(許可)」という意味となる。なお、日本では「ハラル」と書くことも多い。

反対に、口にすることを禁止されている物をハラーム(アラビア語: حرام‎)と言い、この語は「やってはならないもの(禁止)」という意味でハーレムと同じ語源である。(Wikipediaより)

このように『ハラル』が【食べてOK】のお墨付きならば、『ハラム』はその反対の【食べちゃだめ】なものを表しています。

イスラムの教えで禁じられている『ハラム』
『ハラム』とされているものには、【不浄】とされる豚の他にも、犬や牙や爪のある動物、アルコール全般などがあります。

とはいえ、世界的に統一された基準はなく、その国によって認証基準がまちまちなので、ある国ではNGなものでも別の国ではOKだったりすることもあるようです。

ハラルフードとは?

イスラム教の教えでは、【牛】や【羊】などの肉は食べてもOKなのですが、それらの肉は必ずイスラムの教えに則った方法で屠畜・加工されていなければならないという決まりがあります。

そしてちゃんとそれに従って処理された肉や加工品、料理のことを、『ハラルフード』と呼びます。

ムスリム女子

市販されている肉は、イスラムの教えに従って処理されているかどうかは見分けがつかないんです。 なので、ムスリムたちが一目で食べてOKと判断できるように、適切に処理された肉には『ハラルマーク』がつけられているんです。

実は『食べるか食べないか』は自己判断

こんな感じでわりと厳しい決まりがある『ハラルフード』ですが、実はそれをどこまで遵守するかは個々に委ねられているのだとか。

日本料理によく使われる『料理酒』や『みりん』も、【アルコール】としてNGな人もいれば、調味料として少量入っているだけならOKという人もいるのだそうです。

ハラルの【と畜方法】とは?

 

さっきから出てくる『イスラムの教えに則った肉の処理方法』って、一体どんなものなのか、ちょっとだけ気になりますよね。\( ˆoˆ )/

その『ハラル』のと畜方法について調べましたので、グロくならない程度にご紹介します。(^。^)

ハラルの【と畜】はこんな感じ

  • と畜場の施設は、ハラル動物の処理専用であるべし(違う肉と混ざっちゃいけない)
  • と畜場は、豚のと畜場や養豚場と隣接しててはダメ
  • と畜する時に、動物が死んでいてはダメ(気絶させておく)
  • と畜する人は、事前に祈りを唱えるべし
  • と畜の間は動物に苦痛がないように、気絶している間にさっさと終わらせる
  •  動物の胸はメッカの方角を向いているべし

この他にも細かい決まりがあるようですが、この流れを見ていると、殺される動物にお祈りをしたり苦痛がないように気遣ったりと、なんだかとっても優しいイメージですね。

世界一の『ハラルフレンドリー』な国、シンガポール

シンガポールは、国自体は『イスラム国』ではないのですが、国民の約10%がマレー系ということもあって、生まれた時からシンガポール人は皆、『普通のこと』として【ハラルフード】の存在を受け入れてきました。

シンガポールのハラルフードの実態

とはいえ、これまでは『シンガポールのどこでもハラルフードが見つけられる』というわけではなかったんです。

スーパーに行けばハラルマークのついた冷凍肉を探さないと行けなかったし、フードコートに行ってもマレー料理かインド料理など、ハラル食材を使っているのが確実な店をピンポイントで見つけて、そこのものを食べるしかなかったのです。

どんどん増えているハラル認証店

しかし最近ではマレー料理以外のお店でも『ハラル』の認証をとるところが増えていて、ムスリムの人たちの食事のバラエティも様変わりし、また飲食店側も新しいマーケット獲得という観点で積極的にハラル化を進めているようです。

これらのことから、今やシンガポールは、

世界一の『ハラルフレンドリー』な非イスラム国

になったのだそうです。

のりこ

シンガポールで一番有名な回転寿司チェーンもハラル認証店を作って展開し、日本食好きなムスリムたちに喜ばれているようです。

▽ハラル認証を取得するためのガイド!▽

やっぱりイスラム市場はでかいので狙いどこらしいです ( ̄▽ ̄)

まとめ:日本のハラル需要も高まってます

最近では日本でもムスリムの旅行者たちをよく見かけるようになりましたよね。

それに伴って必要になってくるのが、彼らが安心して食事ができるハラル認証を受けた飲食店や、安心して買って帰れるハラルのお土産など。

もちろん日本でもすべてを『ハラル』にする必要はないのですが、それでもこれからの国際社会では、そんな他国や異宗教の慣習を理解して思いやる、フレンドリーな対応をすることが求められていると思うのです。

▽ハラルは食品以外にも直接肌につけるものにも対応しています▽

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