シンガポールのキモこわ庭園【ハウパーヴィラ】|30年前の繁栄と現在のシュールさのギャップがすごい

観光客

シンガポール旅行といえば、マーライオンにナイトサファリにセントーサ。オーチャードでのショッピングも終わったし、マリーナベイの夜景も堪能!他に何か、シンガポールでしか見られないものって、あるかなぁ?

あります!シンガポールでありきたりな観光旅行に飽きちゃった方に心からおすすめしたい、ちょっと変わった珍スポット、【ハウパーヴィラ】ですよ。

これまでの人生で、ハウパーヴィラに3回ほど行きました、のりこです。

私が初めて訪れたのは1993年、高校1年生の春休みでした。

この頃のハウパーヴィラたるや、もう意味不明なまでにバブリーで、週末になると入場券を買うだけでもかなりの行列で待ち時間が出たほどです。

そんな栄華を誇ったハウパーヴィラですが、今となってはちょっとした『廃墟遊園地』感をも匂わせる寂れっぷり。(^_^;)

でもそんな廃墟感を感じさせるところがまた、マニアのハートを掴んで離さず今でも『通好み』の観光地として訪れる人が絶えないんです。

のりこ

回数はそんなに行ったことないですが、実は私もハウパーヴィラが好きな口です。なんだか昭和の古い遊園地を彷彿とさせるザワザワ感がなんとも言えない。

実は長い歴史を持つ庭園、元『タイガーバームガーデン』

全盛期の頃の絵ハガキ。こんな感じでドラゴンの口の中に船で入っていけた

ハウパーヴィラはもともと、「タイガーバームガーデン」として1937年に建てられた中国庭園。

今となってはわりと日本でも『各家庭に1コ』くらいの勢いで浸透している中国の軟膏薬タイガーバームですが、その創立者兄弟が、タイガーバームの大ヒットで大儲けしたお金で建てたものなんです。

シンガポールは当時タイガーバームの販売拠点だったこともあって、商品の宣伝も兼ねて悪趣味なまでにド派手に作られたのだそう。

そして太平洋戦争や創立者兄弟の他界などを経て、最終的にシンガポール観光協会が買い取ることに。

なんとなく中国の成金が気まぐれで建てたみたいな雰囲気が満載だったのですが、実はシンガポールが独立する以前から80年以上の歴史を持つ庭園だったんですね。

さらにド派手に改装、遊園地として人気になった『ハウパーヴィラ』

スプラッシュマウンテンの中国伝説バージョン的な

そんな長い歴史を持つ中国庭園だったタイガーバームガーデンですが、1985年には名前を『ハウパーヴィラ』に変更し、1990年にはただの庭園だった園内を大々的に改装して遊園地にしちゃいました。

AW兄弟

タイガーバームの創立者AW兄弟は、それぞれ名前が『文虎(Boon Haw』と『文豹(Boon Par)』だったので、Haw Par Villaはそれぞれの名前からHawとParをとって名付けられたんだよ

私が訪れたのがこの遊園地として改装したばかりの1993年だったので、その賑わいぶりがピークだった頃かもしれませんね。

今となっては貴重な経験、水ザッパ〜ンのアトラクションもあった当時のハウパーヴィラ

1993年にハウパーヴィラ内を回る船から撮った写真

当時のハウパーヴィラはとにかくバブリーでした。

一歩足を踏み入れると、そこに広がる奇抜でグロめなオブジェの数々にも度肝を抜かれますが、当時のハウパーヴィラには、庭園内を川のようなものが流れていました。

その川はドラゴンの口の中まで流れていて船に乗りながらオブジェやジオラマを見学することができたり、最後はジェットコースターみたいに急斜面をザッパ〜ン!なんてアトラクションも。

すべてがなんとなくチープ、賑わいの中にも哀愁が

1993年現地のホストファミリーと行ったハウパーヴィラ。後ろの方には船のアトラクション待ちの行列が見える

当時のハウパーヴィラは、とにかくとても賑わっていて、何を見るにも人をかき分け、上記のスプラッシュマウンテン的なアトラクションには1時間以上の待ち時間があるほどでした。

でも高校生ながらに感じたのは、

『なんだかいろんなものが安っぽくてシュール』(´・ω・lll)

という、そこにいるだけでちょっと哀愁さえ感じてしまう昭和感あふれる雰囲気。

結局そんなバブリーなハウパーヴィラは長くは続かず、2001年には経営が立ち行かなくなり、園内を流れる川も埋め立てられ、アトラクションもすべて撤去という憂き目にあいました。

入園料は無料化、元の庭園に戻った『ハウパーヴィラ』

結局1990年〜2001年までの11年間しか使われなかった入場券。1993年で大人16ドルとなかなか高め。

そんなこんなで2001年にはまた入園料は無料化されて、誰でも気軽に行けるようになったハウパーヴィラ。

そして私はその後、2003年に人生2回目となるハウパーヴィラを体験することになります。

その時の衝撃といったら。

この10年間に一体何が…と思わせる寂れ具合

タイガーバームを持ったトラ。微妙な可愛くなさと汚れ具合が悲壮感を増す

私が初めてハウパーヴィラを訪れてからちょうど10年の月日が流れていたわけですが、10年後に行ってみたハウパーヴィラは、

極彩色のグロいオブジェたちはなんだか疲れが出ていて、ジオラマは崩れたり苔が生えたり。なんともせつないまでに廃れていました。

今『ハウパーヴィラ』に行ったら何が見られるのか?

今や『廃墟遊園地』レベルのザワザワ感を味わえる珍スポットになってしまったハウパーヴィラですが、そもそもどんなものが展示されていて、そこで何を見られるのかをご紹介しましょう。

▽『ハウパーヴィラ』をめぐるツアーも▽

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マニア好みのちょいキモ感がたまらないオブジェたち

園内の像・ジオラマは、地獄・極楽の様子を表したものや、『西遊記』や『山海経』に登場する神仙・妖怪・瑞獣、『二十四孝』の道徳説話の場面など、中国の精神世界を紹介したものが多い

(Wikipediaより)

このハウパーヴィラにおいてある像たちのほとんどは、中国の伝説や物語を表現しているものが大多数。

そしてオブジェの中にはワケのわからないものやグロテスクなもの、地獄を表したちょっと怖いものの他にも、

日本の力士やアメリカの自由の女神っぽい像

まであったりと、もうそこは一貫性のかけらも感じられないカオスの世界。

80年続く庭園のオブジェたちを守る人

今となっては訪れる観光客も超まばら、現地のシンガポール人に至ってはおそらく1990年のアトラクションがあった時代に一度行ったきりで、もはや

二度と行かなくていいスポット

くらいの存在感しかなくなったハウパーヴィラ。でもそこにある1000体を超えるオブジェたちは、

たしかに劣化はしてきているものの、80年以上そこにあるとは信じられないくらい、色が鮮やかなままなんです。

その理由は、現在たった一人になってしまった『最後の修理職人』のおかげ。

▽70年間ハウパーヴィラのオブジェを修理し続けるおじいちゃんのストーリー▽

音声はほぼ中国語で、字幕は英語と非常にわかりにくいのですが、要約すると

  • 現在83歳のTeoさんは13歳からハウパーヴィラで働き始め、
  • 祖父、父、叔父などもみんなハウパーヴィラで働いてきた
  • Teoさんの仕事はオブジェの修理や入れ替え、塗り直しなど
  • 高齢になってきて高所作業は心配になってきた
  • でもこの仕事に情熱を持って続けている

こんな感じの内容です。現在ではオブジェのメンテナンスができるのはこのTeoさんだけになってしまったのだそうです。

まとめ:『ハウパーヴィラ』に行く時の心がまえ

いかがでしたでしょうか。

奇妙でちょっとグロい上に、ちょっとした『廃墟感』のザワザワする感じまでも味わえてしまうシンガポールの珍スポット、ハウパーヴィラ。

目の前にMRT(地下鉄)の駅もあって交通の便も問題ないので、シンガポールを訪れた際にはぜひ行ってみてほしいと思うのですが、実際に行く前に、いくつか『ハウパーヴィラを楽しむための心構え』を伝授しておきます。

<ハウパーヴィラを楽しむための心構え>

  1. 何かワクワク楽しいものを見に行くのではないと理解しておけ。
  2. 園内の見方としては『文化遺産』的な扱いで。確かに歴史は古い。
  3. 炎天下で奇妙なものばかり見るので体調管理はしっかりと。
  4. 小さい子どもは、泣くかトラウマになるので連れて行かない方がいい。

ハウパーヴィラについての記事を見ているとよく目にするのが、『Forgotten Theme Park(忘れられたテーマパーク)』という呼び方。

でもそもそも『テーマパーク』だと思って行ってはダメです。

テーマパークだと思って行ってしまうと、イメージしていた感じとは程遠い雰囲気の場所に辿りついてガッカリしてしまいます。

とはいえ、今現在、世界で唯一残っている『タイガーバームガーデン』がこのハウパーヴィラなのです。

奇抜なオブジェだけでなく、ぜひその背後にある歴史なども大切にしていけたらもっと良いのではないかと思うのです。

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