【世界一高い?シンガポールのマイカー事情】シンガポールで車を買ったらいくらするの?車好きにはつらい購入システムとは

最近では物価の高さが世界一とも言われるシンガポール。

中でも他国と比べて圧倒的に高いことで有名なのは、車を所有すること

のりこ

実は私もシンガポールに住んでいたときに、当時の婚約者に連れられて中古車を見に行ったことがありました。わりとボロいカローラクラスの車が500万円くらいして、びっくりしたのを覚えています。

本記事では、高いと言われるシンガポールの車が、実際にどれくらい高いのか、そしてなぜそんなに高いのかを掘り下げてみたいと思います。

この記事はこんな人におすすめ
  • シンガポールの車が高いと言うけどどれくらい高いのか知りたい
  • なんでそんなに高くする必要があるのか疑問
  • シンガポールで車を持っている人はみんな金持ち?なのか知りたい

シンガポールの車が高い理由

そもそもシンガポールではなんでそこまで車が高いと言われるのでしょうか。

実はそこには、恣意的に価格を引き上げている黒幕の姿が!(´⊙ω⊙`)

シンガポール政府は国民に「車に乗って欲しくない!」がホンネ。

黒幕も何も、それはシンガポール政府の方針によるものなんです。

現在シンガポールには約550万人が暮らしているのですが、その国土はなんと東京23区とほぼ同じという実に小さい国。

こんな狭い国の中で、国民全員が車を所有してしまったら当然慢性的な交通渋滞や大気汚染など、すぐにカオス状態になることは火を見るよりも明らか。

そこでシンガポール政府はそんな状況を回避するために、

車を所有するための権利

を発行することで、自家用車の新規購入者の数を制限してきたのです。

要するに、できるだけ多くの国民に公共の交通手段を使ってもらい、自家用車は買わない生活をしてほしいのです。

車好きのシンガポール人

その『車を所有するための権利』ってのがものすごい金額で、一般的なサラリーマンにはほとんど手が出せないレベルなんです。 その甲斐あって、現在のシンガポールの自家用車所有率は15%にとどまっています。

『車を所有するための権利(COE)』とは?

COEとはCertificate of Entitlement の略で、シンガポールで車を購入しようと思ったその瞬間から、一番最初に必要になるもの。

この権利がなければシンガポールで車を購入することも所有することもできないのですが、びっくりしてしまうのがこのCOEの殺人的な価格。

この権利の価格は定額制ではなく、隔週で行われるオークションに入札することで購入することができるので、その価格はその時のオークションの状況によって変動します。

近年ではシンガポール政府がさらに自家用車の所有台数を厳しく制限しているため、その価格は跳ね上がる一方なのだとか。

たかが権利、されど権利。。(T . T)

その殺人的と言われる権利の価格は、車の大きさやタイプによっても異なるのですが、

平均して300万円〜600万円の間くらい

です。あくまでもオークションで決まるためCOE価格は人それぞれなのですが、2013年には一度だけ900万円レベルまで達したこともありました。

COEを落札した人

隔週で行われるCOEのオークションですが、そこで落札されるとその瞬間に銀行口座から落札額がズドン!!と引き落とされるんです。。その時に銀行に十分な金額が残っていなかったら、落札は取り消しに。きびしすぎる。。

しかもこの権利、一度買っても10年で有効期限が切れるという悪魔のようなシステム。めでたく車に乗り始めても、10年後には

  • 車を手放す
  • 権利を再購入する

という2択を迫られ、継続するためにはまた同様の金額を払って権利を買い直す必要があるのです。

車の本体価格の他に、こんなに色々取られる税金システム

まずはこのCOEを購入するだけでもとんでもない額のお金が動くことになるわけですが、シンガポールで車をゲットするための旅はまだまだ、ここからが始まりです

シンガポールで車を購入すると、本体価格の他に以下の料金が上乗せされるシステムになっています。

  • 輸入税(関税):20%
  • GST(商品・サービス税):7%
  • 登録料:S$220
  • 追加登録料:100%(車の本体価格によって180%まで変動)

こんな調子で、一体何に金を払っているのかわからないほどに、とんでもない金額が取られてしまうのです。

ちなみに『追加登録料』というのが一番金額が大きくて、なんと車の価格が純粋に2倍になってしまうという悪意すら感じる料金設定なのですが、

これは日本でいうならば「自動車取得税」(日本では2019年10月1日に廃止)にあたる税金の一種で、下表のように変動していきます。

車の本体価格 追加登録料のレート
S$20,000まで 100%
S$20,000からS$50,000まで 140%
S$50,000以上 180%
 
要するに、

高い車を買えば買うほど、払う税金が高くなる ( ゚∀゚)

というものなのです。

シンガポールで車を買うといくらになるの?

では具体的にシンガポールで車を買ったらいくらくらいになるのか、例をあげて紹介したいと思います。

トヨタカローラAltis1.6スタンダードの場合

項目 価格
登録料 S$220
車両本体価格 S$19,700
関税(20%) S$3,940
COE*(自動車購入権) S$31,997
GST (商品サービス税7%) S$1,654.80
追加登録料(100%) S$19,700
ディーラー手数料(25%) S$19,008.20
合計 S$96,220

(情報ソース:https://blog.moneysmart.sg – Breakdown of Car Costs & How to Save Money)
*COEは入札方式なので、政府の発行数と需要数に応じて変動します。

こんな感じで、シンガポールではトヨタカローラくらいの車に約800万円ほどかかってしまうという計算

しかもCOEの価格変動によっては数百万円という単位で合計金額が変わってしまうというのも恐ろしいところですよね。

車を買ったらつきまとう『維持費』もなかなかのもの

これはどこの国でも同じですが、一度車を買ってしまったら否応無しにつきまとうのが、『維持費』ですよね。

清水の舞台から飛び降りる覚悟で買ったバカ高い車。さて、それを維持するにはどれくらいかかるのでしょうか?

Average Cost of Car Ownership in Singapore

A new Toyota Corolla Altis costs S$104,998 as of April 2017. Every year, you might expect to pay an average of S$1,473 a year on car insurance, S$621 for servicing/maintenance costs, S$742 in road tax, and S$2,341 in petrol costs. Continue reading to get a better understanding of how these costs work. (出典:ValueChampion.sg)

上記の2019年9月13日の記事では「シンガポールで車を維持するためにかかる平均コスト」が紹介されていて、その内訳は

  • 任意保険:年間1,473ドル(約12万円)
  • メンテナンス:年間621ドル(約5万円)
  • 道路税:年間742ドル(約6万円)
  • ガソリン代:年間2,341ドル(約19万円)

このようになっているそうです。もちろんどれくらいの頻度で車を使うか、また車種によっても燃費は様々ですが、平均的なコストはこんな感じで、合計すると年間約42万円ほど

車を買った人

維持費に関しては、保険料がちょっと高いくらいで、ガソリン代などはほとんど日本と変わらないレベルだね! ただし、シンガポールの至るところにはERPと呼ばれる通行料金を自動的に取られるエリアがあるので、その料金も合わせると結構かかるかもな〜

車を持っているシンガポール人って、どんな人?

さて、ここまでちょっとクレイジーなほど高いシンガポールの車事情をご紹介してきたわけですが、一体どんなシンガポール人が、どうやってこんな高いものを買っているというのでしょうか。

実は貧富の差が激しい国、シンガポール

車を持っている人=『金持ち』

この公式はほぼ当たっていると思ってOKです。

少なくともシンガポールで車を持っている人に、貧乏人はいません

シンガポールというと『金持ちの国』というイメージがだいぶん定着してきましたが、実態は『収入格差』が激しい国でもあるんです。

ここ最近は改善されつつあるのですが、2013年までのシンガポールは、もうちょっとで暴動が起きてもおかしくないくらい、収入格差が問題視されていました。

所得の不平等さを表す指数『ジニ係数』
0から1までの、小刻みな小数点で表される数なのですが、これが1に近づけば近づくほど『貧富の差が激しい国』とされています。

この差が広がりすぎると社会不安となり暴動などが起きやすくなると言われており、そのボーダーラインが0.42013年にシンガポールはこのラインを上回る、0.463を記録したのだそうです

シンガポールの厳しい法律や罰則のおかげで暴動は起きませんでしたが、政府はこれを重く見て、2013年以降、貧しい家庭への食券の配布や富裕層への重税の課税などで差を縮める努力をして回復傾向にあるのだそうです。

車はシンガポールではかなり高級な嗜好品。通勤に使うだけならバスや地下鉄、タクシーが断然お得に決まっているんです。

だけどそこをあえて車を持つというのは、シンガポールでは『私はけっこういい稼ぎしてますよ』というステータスのシンボルなんだそうです。

一般的なサラリーマンはどうやって買っている?

ところが実際にシンガポールで車を転がしている輩をよく見てみると、いかにも金持ちそうな高級車の人もいる一方で、

なんか普通のサラリーマンが、普通の車に乗っている、、∑(゚Д゚)

という光景を目にします。

事実、私のシンガポール人の友人の中にも、ごく普通の中流階級のサラリーマンなのに車を持っている人、けっこういました。

のりこ

20代で自家用車を持っている人はほぼゼロ。30代をすぎて、仕事も軌道に乗り収入も安定し始めた頃に、特に男性は車を持つことに憧れるようです。 シンガポール人の中でもわりと高給取りと言われる外資系商社やメーカーなどに勤める人は支払いも問題ないようです。

シンガポールでも日本と同様に、車購入者はディーラーローンや銀行ローンを組んで、毎月決まった額を返済することで車を買うことができます。

しかしこのローンに関してもシンガポール政府がきっちりと規制を設けていて、

  • 車の価格以上の金額を貸りてはいけない
  • 数社からお金を借りても構わないが、合計金額が車の価格を上回ってはいけない
  • 車購入ローンが返済期間が7年を過ぎてはいけない

という決まりがあるのだそうです。

よって車を買う人のほとんどは、500万円ほどを銀行ローンで借りて、残りは貯金から出して車を買い、最長7年間でそれを返していく計画なのだそうです。

車を買ったサラリーマン

シンガポール人の平均的な月々の返済額は約7万円だそうです。 なのでそれを払っても生きていけるくらいの収入がなければ車は持っちゃダメってことだよね。

まとめ

「シンガポールの車は高い!」とよく耳にはするものの、実際どれくらい高いのかは知らない人が多いのではないでしょうか。

日本なら300万程度の車でも、シンガポールなら権利に税金にと、結局800万円以上になってしまうという恐ろしい車の価格設定。

そしてそこまで値段を吊り上げられても、それでも車を持ちたいと願う富裕層とサラリーマン男性たち。

その一方で、手取り10万円にも満たない仕事に就いて「車なんて夢のまた夢」、なんて生活をしているシンガポール人も大勢いるというのも、シンガポールの厳しい現実なのです。

自家用車所有者の数を絞りたいシンガポール政府は、さらに地下鉄の路線を各方面に広げて、公共の交通手段をより便利にしようと躍起になっています。

旅行者にとってはその方が効率よく観光できて嬉しいですけどね。

▽こちらの記事も読まれています▽
7年住んでわかった【シンガポールの悪いところ】をお教えします|シンガポール生活の中で見つけたキツすぎる現実 やみつき必至!シンガポールで愛され続けるポークジャーキー【バクワ】のすべて

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です