25歳でシンガポールに海外就職し、その後シンガポール国内で転職を経験しました、のりこです。
海外就職したい人
そんな疑問にお答えします。
これまで日本とシンガポール、学生時代にオーストラリアで面接を受けた経験があり、それぞれの国、それぞれの企業での面接のやり方の違いを目の当たりにしてきました。
のりこ
本記事では、そんな私の経験をもとに、海外と日本の面接がどのように違うのかを比較しつつ、これから海外就職を目指す方や、これから帰国して日本の企業で面接を受ける方へ、心構えや注意点などをご紹介したいと思います。
- 海外就職をしたいと思っているが、海外と日本の面接の違いを知りたい
- 海外で面接を受けるにあたっての注意点があれば知りたい
- 日本の面接での常識が海外でも通用するのか知りたい
目次
海外ではあり得ない、日本の面接の常識
日本では『あたり前』と思われていることでも、実は海外では「あり得ない非常識」だったりすることがけっこうあるもの。
企業によってその度合いは違えど、以下3点についてはもし海外で同じことが行われたら、その企業や面接官が訴えられてもおかしくないくらいのレベルで深刻な問題に発展することもあるんです。
パーソナルすぎる情報を公開処刑
そもそも日本には『履歴書』というフォーマットが存在していて、そこには性別や生年月日、配偶者の有無や家族構成など、なかなかのレベルの個人情報を書く欄が、当然のように存在します。
私たちはこれまで長い間それに対して何の疑問も持たずに、すべてきっちり記入して送付していたわけですが、
これ、海外の面接や履歴書では一切公開しなくていい情報なんですヽ(´▽`)/
むしろ、それらの情報を知ることでいろんな差別が起こりかねないことから、面接官はそれらを質問することすら許されていません。
『結婚の予定は?』『子どもの予定は?』
日本で独身女性が採用面接にのぞむと、面接官のおっさんから必ず聞かれる質問がコレですよね。
のりこ
こんな質問が許されるのは世界広しと言えどもおそらく日本だけでしょう。
海外なら訴えられる場合もありますヽ(´▽`)/
多くの女性に訪れる『人生の節目』とも言えるイベント、結婚や出産、子育て。
海外においてそれは、雇用主の採用可否の判断に関係してはいけない事柄。
しかもこの場合、そんなことを平然と聞く企業側に問題があるのは明確なのですが、それを聞かれた日本人女性たちは、直感的に
面接を受けている人
という雰囲気を感じ取り、
『まずは御社で一人前になるまではしっかりと勤め上げるつもりです!』
などと心にもないことを言ってしまい、そんなセクハラまがいな質問を容認してしまうという悪循環を生み出しているのです。
経歴は社名や学校名しか見ない
また日本の履歴書のフォーマットを見てもよくわかるのですが、経歴に関してそこに書かれていることは、
- 卒業した学校名
- 働いてきた会社名
という情報のみ。
具体的にその会社でどんなことをしてきたのかなどは、面接の時に口頭で質問されることになるのですが、そこでもあまりに自分の功績をグイグイ前面に出すと、
謙虚さが足りない、チームプレーヤーに向いていない
などとあまり良い印象を与えないというのが、日本の残念な実情。
面接を受ける側は、自慢や高慢に取られない程度で自分の長所や実績をアピールするという絶妙なさじ加減で話しをしなければならないのです。
のりこ
暗黙の了解的なしきたりが多い
面接会場に入ったら待合室にいる時からその態度を見られているとか、ドアは3回ノックして開けるとか、入室する時には大きな声で『失礼します!』と言ってお辞儀をするとか、『お座りください』と言われるまで立ってるとか。。
そんな面接に関する暗黙の了解が日本にはまだまだ残っていますよね。
外国人からするとその光景は、まるで軍隊みたいに見えるくらい不自然なものなのだそうです。
海外ではどうかと言うと、もちろんジャケット着用とか遅刻厳禁とか、そのレベルの最低限のルールはありますが、日本のように事細かに『こうでなければならない』というものはありません。
そして面接官側の態度も違います。日本では仏頂面のおじさんたちがずらっと並んで座ったままですが、海外では応募者が入室してきたら自分も立ち上がってきちんと握手をして挨拶をするんです。そこに変な『圧』はありません。
日本ではあり得ない、海外の面接の常識
それでは逆に、日本ではあり得ないことでも海外ではごく普通に行われていることってあるのでしょうか。
外国人面接官
とにかく『自分は凄い』アピールをしてなんぼ
日本の面接では倦厭されがちな『自分自慢』や『行きすぎた自己アピール』ですが、海外の面接では、
むしろそこは自分のスキルや長所をちょっと大げさなまでにアピールする舞台
なのです。
「自分はこんな活躍をしてこんな功績をあげた」「自分はこの分野において他の人よりずば抜けたスキルを持っている」など、謙虚な気持ちなんてかなぐり捨てて、存分にアピールしなければ意味がないのです。
また、日本人が古来より苦手としてきた『アイコンタクト』もとっても大事。
日本人の中には、
『相手と目をバッチリ合わせ過ぎるのは失礼になるので、面接官のネクタイのあたりを見ましょう』
などという意味不明な教えを受けたりしているので、なおさらアイコンタクトに自信がありません。
▽関連記事:日本人はなぜアイコンタクトが苦手?▽
第一印象で『デキる』と思われる人の特徴
経歴は社名ではなく『何をしてきたか』を重要視
またこれまでに英文履歴書を作成したことがある人ならお分かりだと思いますが、日本の履歴書と、海外で使われる英文履歴書は、その職務経験についての内容の細かさが違います。
▽関連記事:英文履歴書の簡単な書き方▽
英文履歴書の簡単な書き方【その気になれば10分で完成】私の履歴書を公開して解説します
そして企業側は、事前に応募者の履歴書をきちんと確認した上で、次のステップである『面接』に進むかどうかの判断をするのです。
面接官が履歴書を見てくる海外、初見でくる日本
面接官や雇用者側の態度も、海外と日本ではだいぶん様子が違います。
日本で面接を受けると、面接官として出てくる「お偉いさんのようなおっさんたち」は、席に着くなりまずペラペラと目の前にいる人の履歴書に目を通し始めます。
のりこ
一方海外では、企業側は先述の通り面接官は応募者の履歴書を事前にしっかり読み込んでいるので、
目の前に応募者がいるのに面接官みーんな下を向いている σ(^_^;)
なんてことは絶対にありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。一口に『面接』と言っても、日本と海外ではこれほどまでに様子が違うものだとはちょっと驚きですよね。
しかも日本人の多くは現在の日本の面接スタイルしか知らず、それが普通だと思い込んでしまっているので、『結婚や出産』など、セクハラと捉えられてもおかしくないパーソナルな質問をされても、なんの疑問も持たずに受け答えしてしまっているのです。
一方で海外では、礼儀や服装、態度などについてはわりと緩めなのですが、応募者の職務経験やスキル、問題解決能力、リーダーシップなどについてはとても突っ込んだ話を聞かれ、その企業に適した人材かどうかの見極めを徹底的に行います。
これから日本や海外で採用面接を受ける予定のある方は、ぜひこの記事を参考にしていただき、応募先がどちらの面接タイプかを判断して、それに合った準備を進めてみてくださいね。
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