シンガポール人が愛してやまないローカルフードの一つに、『ラクサ』というものがあります。
Don’t leave Singapore without trying laksa.
「ラクサを食せずしてシンガポールを出ることなかれ。」
A bowl of curry laksa can only deliciously shine with the help of spicy coconut-based soup, which is the soul of this Peranakan dish. And fishcakes, prawns and cockles atop thick bee hoon noodles play their role well to give laksa a strong ocean notes. You can pair the dish with otah, a grilled-in-banana-leaves fish cake, to double that ocean flavor.
「プラナカン料理の伝統を色濃く残すココナッツベースのビーフンスープ。かまぼこや海老、赤貝などのトッピングがそのスパイシーなスープに豊かな海の風味をプラスします。バナナリーフで香ばしく焼き上げたOtahも一緒に食べればもう口の中には海が広がります」
(出典:5 BEST LAKSA IN SINGAPORE THAT EVERY LOCAL LOVE|Thebestsignapore.com)
こんな感じで、ラクサシンガポールの伝統文化であるプラナカン(土着マレー人と中国人移民の混血)が発祥の歴史ある食べ物で、今となっては観光に訪れた人も必ず食べて帰るというくらい有名になりました。
ラクサを食べたことない人
そうなんです。シンガポールではもはや定番のローカルフードとなったラクサですが、日本人が始めてそれを見ると大体の人がちょっとその見慣れないビジュアルに不安を覚えてしまいます。

写真:thebestsingapore.com
こちらがそのシンガポールラクサです。ココナッツベースのスープは、”スープ”というよりはもはや”ペースト”と言っても良いくらい濃厚でトロトロです。
本記事では、そんなシンガポール人が愛してやまない独自のプラナカン料理『ラクサ』についての理解を深めつつ、7年間のシンガポール生活で培った『ラクサの美味しい食べ方』や一押しのラクサショップ、ラクサを食べる時の注意点などをご紹介したいと思います。
- これからシンガポール旅行に行くので美味しいローカルフードについて詳しく知りたい
- シンガポールのラクサが有名なのは知っているが、どんな味なのか知りたい
- ラクサを食べたことはあるんだけど、全然美味しいと思えなかったのでその魅力を知りたい
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目次
『ラクサ』ってどんな食べ物?

写真:Thebestsingapore.com
では具体的にこの『ラクサ』という食べ物がどんなものなのかをご紹介しましょう。
ラクサは上記の写真のように色々な具材がゴチャっと乗っかっている汁ビーフン。主な具材は、
- 米粉の押出し麺(その名も「ラクサ・ヌードル」と呼ばれるラクサ用に作られた太めの米麺)
- かまぼこ
- 油揚げ(店による)
- 海老
- もやし(店による)
- 赤貝
- サンバルチリ
- ラクサパセリ(緑のやつ)
などが主流ですが、お店によって足したり引いたり調整が可能です。
通常シンガポールで食べられている麺類のほとんどはスープに牛肉や豚肉などのだしが使われているのに対して、このラクサに関しては肉類は含まず海老などの魚介類とすりつぶしたナッツ類がスープのだしとして使われています。
そのため豚肉を食べないイスラム教徒でも食べられる料理として、ムスリムの多いマレーシアやインドネシアでも様々なアレンジがされながら広く食べられるものになりました。
マレーシア人
それが最近の調査で、ココナッツミルクは牛乳や豆乳に比べて低糖質であること、またココナッツミルクが含む植物性脂質ココナッツオイルは『中鎖脂肪酸』がたくさん含まれていることで、摂取してもすぐにエネルギーに変わりやすく体脂肪になりにくいという性質を持っていることがわかってきました。
高カロリーであることには変わりないのですが、シンガポールラクサの場合は、だしが肉ではなく魚であるということもあって、『イメージよりずっと健康的な料理』かも?と言われるようになりました。
(でも高カロリーだからね)
▽日本で食べた中で一番本場のラクサに近い味だったのがこれ。スープがしっかり再現されています。▽
『ラクサ』の美味しい食べ方

写真:KLOOK.com
それでは私が7年間食べ続けてきて発見した、一番美味しい食べ方をご紹介しましょう。
ラクサの食べ方
ラクサは、その濃厚なトロトロのスープが一番のウリと言っても過言ではありません。なので、基本的に
手に持つものは、お箸ではなくレンゲです
一口一口、そのすべてをレンゲに乗せて、しっかりスープも含ませた状態で口の中に入れます。
ラクサの選べる具材
また、ラクサの具材の中には、入れるか入れないかを選べるものもあります。それは
- 赤貝
- サンバルチリ
- ラクサパセリ(緑のやつ)
です。お店で注文する時に聞かれるので、いらないものは断りましょう。でもやっぱり一番最初は『全部入り』を試してみるのがおすすめです。
スープはもともといろんなスパイスが入っていてちょっと辛めなのですが、そこにもやっぱりサンバルチリをプラスして真っ赤にして食べるとよりコクが出て美味しいです。
のりこ
ちなみに上記3つを入れないでほしい時は、注文の際に
- No cockles, please.(貝は入れないでください)
- No chili, please(チリは入れないでください)←ほとんどがテーブルに別置きか個別パックになっているのでわざわざ伝える必要ないところが多いです。
- No parsley, please. (パセリなしでお願いします)
と伝えるとその通りに作ってくれます。
ラクサと一緒に食べるべし!Otah(オタ)
Otah(オタ)とは、上記の写真にも登場している、バナナの皮で包んで炭火で焼いた謎の赤いペースト状のもの。
これは魚のすり身にラクサ風のスパイスやチリなどを練りこんで焼いたもので、食感は柔らかいかまぼこです。
ラクサと一緒に頼んで付け合わせ的に箸やレンゲで切りながら食べるのですが、これがまたバナナの皮の風味が香ばしくて本当に美味です。
『ラクサ』を食べる時の注意点

写真:Wikipedia
シンガポールに行ったら絶対に食べてほしいラクサなのですが、ちょっとだけ注意点があります。それは、
赤貝にあたることもあるみたい( ゚∀゚)
ってこと。実はそれにはこのラクサの調理方法が関係していて、ラクサは通常、
- 丼に麺と具材を入れる
- そこに熱々のスープを注ぐ
- 具材を抑えながらそのスープを鍋に戻す
- また熱々のスープを注ぐ
- 具材を抑えながらそのスープを鍋に戻る
- また熱々のスープを注ぐ
という具合に、丼にスープを注ぐ作業を2〜3回繰り返すことで具材に火を通すシステム。
具材はかまぼこや油揚げ、茹でた海老などすでに調理されているものがほとんどなのですが、唯一『赤貝』だけは生の状態から丼の中でスープで火を通すので、
たまに生っぽいのがあるヽ(´▽`)/
のは否めないのです。なので、もしお腹が弱めな方でちょっと心配な場合は抜いてもらった方がいいかもしれません。
のりこ
シンガポールの『ラクサ』の名店

写真:https://www.justgola.com
最後にシンガポールに行ったら絶対ここのラクサを食べるべき!というお店を紹介したいと思います。
ラクサはもはやシンガポールの国民的料理と言っても過言ではないので、ぶっちゃけどのフードコートに行っても、必ず1軒はラクサ屋さんがあります。
でも、せっかくシンガポールでラクサを食べるなら『絶対に間違いない名店』がおすすめ。
シンガポール随一のラクサ専門店『328 カトンラクサ』
シンガポールラクサと言えば絶対に外せないのがこの328カトンラクサです。
のりこ
今ではすっかり観光地化したので、外国人が行ってもオーダーや会計もしやすくなったようです。
ちなみにこの地区はプラナカン建築のショップハウスが残されている『インスタ映えスポット』の近くでもあるので、古き良きシンガポールの文化も見られて一石二鳥です。
▽関連記事:シンガポールの伝統文化プラナカンについて▽
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
シンガポールのソウルフードの一つと言っても過言ではない代表的な料理、『ラクサ。』
この料理のすごいところは、ココナッツミルクが嫌いな人(私、苦手です)でも大好きになるくらい、魚介のだしがしっかり効いていて美味しいことと、ちょっとした中毒性があって一度食べると一定のサイクルで
禁断症状が出た人
となってしまうところです。
シンガポールを訪れた際には、ぜひこの濃厚ココナッツスープの『ラクサ』を食べてみてくださいね。
▽日本でも味わえるラクサセット(作るタイプ)▽
▽カップヌードルも美味しい!わりと忠実に再現されてます▽
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